WD×ロジテックで写真愛好家向けの外付けHDDを開発

カメラ、写真の愛好家たちが集う日本最大の審査制写真投稿サイト「東京カメラ部」がHDDベンダーのウエスタンデジタル、ロジテックとコラボレーションして、カメラユーザーに最適な大容量外付けHDD「東京カメラ部 コラボHDD8ベイモデル」を開発し、11月27日からロジテックの直販サイト限定で販売する。

●高画素化が進むデジタルカメラ 大容量の外付けHDDが最適な保存場所

写真愛好家にとって、常に悩みの種になるのが、撮影した写真データの保存場所。大量の写真をPCのHDDに保存していると、あっという間にHDD容量がいっぱいになってしまうし、複数のPCに保存していると、どの写真をどのPCに保存していたかわからなくなることもある。そんな人には、大容量の外付けHDDをお勧めしたい。

デジタルカメラの高画素化で、一枚あたりのデータ容量は大きくなっている。プロやハイアマチュアだと、撮影の際、JPEGと同時にRAWでも保存するので、さらにデータ容量は数倍に膨れ上がる。これでは、PCはもちろん、小型の外付けHDDでも、あっという間にいっぱいになってしまう。

また、スマートフォンの普及により、常にカメラを持っている状態となり、写真を撮影する機会が増えた。写真といえば、これまでは旅行や卒業・入学式など大事なイベントを記録するものだったが、いまや日常を記録するものとなり、撮影枚数の増加に繋がっている。

では、写真愛好家に最適な外付けHDDとは、どんなものだろうか。Facebookのページとして運営を開始してから2年ほどで26万人以上のファンを獲得した「東京カメラ部」の担当者によると「写真は単なるデータではなく大切な『思い出』。なので、保存には高い安全性が求められる。さらに、撮影枚数、データ容量が劇的に増加しているので、写真をたっぷり保存できる大容量が必要」と話す。大容量、そして信頼性の高い外付けHDDの開発に、ウエスタンデジタルとロジテックがタッグを組んだ。

●ウエスタンデジタルとロジテックのタッグがHDD業界を引っ張る

ウエスタンデジタルとロジテックのタッグは、5年前の2009年に始まった。ウエスタンデジタルの西尾公彦シニアセールスマネージャーは、「当時のHDD市場は、価格競争が激しかった時代。外付けHDD/NASベンダーは、安いHDDを組み込んで競争を繰り広げていた」と振り返る。

大容量のHDDをとにかく安く――。そんな流れに抗うように、ウエスタンデジタルは付加価値の訴求に力を入れた。それに賛同したのがロジテックだ。ロジテックは店頭販売ではなく、直販サイトでの販売で付加価値の高い製品の提供に力を入れていた。

両社は「付加価値の高いHDDを」という目標を掲げ、力を合わせて数々の製品を開発。最近では、今年9月、ウエスタンデジタルが開発したNAS用HDD「WD Red」の大容量5/6TBモデルを組み込んだ外付けHDD「LHD-ENU3WR」シリーズを日本国内で初めて発売し、大反響を巻き起こした。

「WD Red」は、24時間365日の長期間の稼働に耐える耐久性を備え、静かな駆動と低消費電力を実現したNAS用HDD。ロジテックはこの「WD Red」を採用し、「ロジテック製3年保証内蔵HDD」シリーズを展開した。ロジテックの事業開発部 國安淳史リーダーは、「『WD Red』搭載の外付けHDDということで、ユーザーからの指名買いが多かった」と、高付加価値戦略の手応えを語る。

●カメラユーザー向けのデスクトップ型の外付けHDD

これまでタッグを組んで培ってきた経験と、よりよいHDDを提供したいという熱意の下で生まれたのが、「WD Red」の上位モデル「WD Red Pro」を搭載した外付けHDD「東京カメラ部 コラボHDD8ベイモデル」だ。

1~8ベイのNASソリューション向けの「WD Red」に対して、「WD Red Pro」は、8~16ベイの大型NASソリューション向けに開発したHDD。複数のHDDが同時に駆動するNASは、どうしても振動や熱が発生するが、「Red Proシリーズ」はこの振動と熱に対して徹底した対策を施した。

「WD Red Pro」は、耐久性の高い電子部品を採用。さらに、衝撃を自動的に検出する多軸衝撃センサと、振動によって磁気ヘッドに悪影響が出た際にデータを保護する動的フライハイト技術、振動と動作音を抑える「3D Active Balance Plus」を搭載し、安定した動作を実現する。回転数は7200rpmで、バッファ容量は64MB。ノイズレベルと消費電力は、アイドル時31dBA/4.9W、動作時34dBA/6.5W。容量は2/3/4TBの3モデルがある。

この高品位のHDDを組み込むケースにも、妥協はない。「東京カメラ部 コラボHDD8ベイモデル」は、最大4TBのHDDを8台まで搭載できる大容量対応ケースを採用。USB接続の外付けHDDとしては珍しく、データを複数のHDDに分散して記録することでデータを守るRAIDに対応する。

最大8台ものHDDを搭載するとなると、庫内の熱対策は重要だ。「東京カメラ部 コラボHDD8ベイモデル」は、回転数切替機能を搭載したファンを、庫内の温度に合わせて3段階で自動調整。静かな音で最適な冷却ができる。

もう一つ、ロジテックが販売することの強みは、サポート体制にある。デスクトップ型の外付けHDDは、ケースとHDDを別々に購入し、自分で組み立てる人が多い。しかし、故障するとケースとHDDを別のメーカーに持ち込まなくてはならないし、RAIDを利用していてHDDのデータが壊れると、すべてのHDDを持ち込まないとデータの復旧が難しい。その場合、どこに持ち込んでいいのか迷う人は多いだろう。ロジテックのサポートサービスは、HDDケース、HDDの故障を一括して受け付けているので安心だ。

耐久性が高く、高品位のHDDと、そのHDDの威力を存分に引き出すHDDケース、そしてロジテックの万全のサポート体制が整った「東京カメラ部 コラボHDD8ベイモデル」は、写真愛好家に最適な外付けHDDだ。(BCN・山下彰子)

「ウレぴあ総研」更新情報が受け取れます