家族のためにする家事は、基本的に無償です。

見返りを求めない「無償の愛」は尊いとされますが、家事は見返りを求めないでやるには、あまりに重労働です。せめて、ありがとうのひと言があれば報われるものの、やって当たり前くらいに思われているふしもなきにしもあらず。

在宅でできる、自分のペースでできる、といった利点(?)がないわけではないですが、とにかくやればやるほどキリがなくなるのが家事。

公私のボーダーラインも引きづらく、企業だったら余裕でブラックと言われるレベルかもしれません。

特に、子どもが生まれると、予測不能な仕事は一気に増えます。同時にそれまで夫のためにしてあげていたことには手が回らなくなったりして。夫の家事能力がはっきりわかるのもこの頃ですよね。

家事に対価を求めるべきかどうかはともかく、家事の問題は、家庭の平和を維持するために、避けては通れない問題です。

とりわけ、産後に夫への不満がたまっている方は、特に早めに取りかかった方がいいですね。たとえば、家事の外注を考えてみることで、パートナーシップの改善につながるかもしれません。

家事代行サービスは数十年前まではなかった職種です。それ以前は「お手伝いさん」という職種がありましたね。

お手伝いさんは、日本ではごく一部のお金持ちしか雇えないもの、というイメージが強かったと思いますが、家事代行サービスであれば、スポットで依頼することも可能ですし、だいぶ敷居が低くなったのではないでしょうか。

家事にまつわる夫婦ゲンカの不毛さ

それはある日突然、気がつくところから始まります。

共働きなのに、保育園のお迎えはいつもママ。あれ? でも私も働いているのに、といったん違和感を覚え始めると、家のことや子どものことは私ばっかりやっている、という気持ちになってきます。

そうなると、夫の定義が「家ではなにもしない人」「子育てのいいとこだけ取る人」に変わってくる危険も!もっとひどいと、「月に一度給料を運んでくる人」にまで落ちるケースもありますよね。

夫婦ゲンカでよくあるのは、「あなたはなにもしてくれないじゃないの!」と妻が言い、夫がカチンと来て、ゴングが鳴るパターン。

このセリフは、自分を主語にしていない点で、相手にしてみたら攻撃と取られても仕方ない表現がまずNGです。また、「なにもしていない」が第二のNGです。

夫にしてみたら「なにもしていなくはない」と反論したくなるでしょうし、その流れになったら、妻の「自分の大変さをわかってほしい」という本流からどんどん離れた会話になってしまいます。

会話であるうちはまだましで、後味の悪いケンカになる可能性も大いにあります。

家事代行利用への一歩

そうならないためにも、まずは落ち着いて、一度、夫に自分のしている家事の大変さをわかってもらうよう工夫する必要があります。

たとえば、すべての家事とそれにかかる時間や労力を書き出してみる「家事の見える化」は、数字や論理を好む男性を説得するには役に立ちます。

検索すれば、「家事の見える化」に役立つアプリやチャートが出てきますよ。

さらに、家事代行のベアーズのサイト内の「あなたの家事は月給いくら?」を使えば、数分で、自分の家事がどれだけの市場価値を生む可能性があるかがわかります。

実際に、子どものいるママ何名かにやってもらったところ、自営業の夫と中1の娘と暮らす自由業のWさんで、17万円台で最低。それ以外は軒並み20万超えで、子どもの数が多かったり、ペットを飼っていたりすると、30万超えの方も数名いました。最高は6人家族で育児休暇中のUさんで、なんと50万超え!

内訳をみると、手抜きは掃除から、という人が多く、食事はなんだかんだ言っても自分で作っている人が多いようでした。東南アジアなどと違って、日本のお惣菜は高いですしね。

ちなみに筆者は30万円台でした。

実際の金額をみて、どう思うかは人それぞれだと思いますが、私が若干むなしくなったのは事実です。

いくらやっても無償の家事であるならば、家事のプロにお金を払って、自分がやる以上の質で家事をしてもらう、というのはアリかもしれません。

お金を払ってまで家事をしてもらうことや、家に他人を上げることに抵抗を感じる人も、まだ少なくないでしょうし、家事の大変さに理解のない夫からの反対にあうことも考えられますが、実際に自分の家事がお金に換算されたらどれくらいの価値があるかを知れば、夫を、そして自分を説得できるのではないでしょうか。

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