左から 浦井健治、柿澤勇人 撮影:源賀津己 左から 浦井健治、柿澤勇人 撮影:源賀津己

あの『DEATH NOTE』がミュージカル化される――。日本中に大きな衝撃をもたらしたであろう話題の作品『デスノート THE MUSICAL』。しかも音楽はブロードウェイの第一線で活躍する作曲家フランク・ワイルドホーンが手掛けるなど、話題性だけではないビッグ・プロジェクトであることが判明している。この注目作で主人公・夜神月(やがみらいと)をWキャストで演じる浦井健治と柿澤勇人に意気込みを聞いた。

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名前を書いた人間を死なせることができる“死神のノート”を手に入れ、そのノートによって犯罪者を裁き、新世界の神“キラ”として理想の世界を作ろうとする月と、彼を追い詰める探偵・Lとの間の頭脳戦を描く物語。原作は発行部数3000万部を超える大ヒット作だが、浦井は「もともと原作の大ファン。キラとLの高度な心理戦という部分に惹かれましたし、単純にキャラクターが魅力的すぎますよね! それに社会風刺もあるし、問題提起もある。原作の最後のシーンでは鳥肌が立ちました」とまずは原作への愛を熱っぽく話した。柿澤も「ノートに名前を書いたら、その人が死んでしまう。それはリアルではないかもしれませんが、そうなったらいいなと思う人もいるわけで、それはとても怖いこと。現代人の心の病といったものも内包した漫画ですよね」と語る。

超越した存在であるように思える月というキャラクターには、しかしふたりとも「共感できる」という。「自分の行いを正義だと思っている、その部分がすでに“闇”。でも多分、その闇の部分は誰しもが持っているんだと思います」(柿澤)、「月はごく普通の学生だった。その時点で僕らと接点があります。誰もが生きていく上で自分の欲求を持ち、それが叶わないフラストレーションを抱え、それを乗り越えていくところに人間の成長はある。その時にデスノートのようなトリッキーなアイテムが手に入ったら…。人としてどう変化してしまうのか。怖いですよね」(浦井)。

11月に行われた製作発表の場では劇中歌を披露し、その迫力に加えビジュアル面でも“月らしさ”をアピールしたふたりだが、「製作発表で僕ら、あの伝説のセリフでもある「僕は新世界の神だ!」と歌い上げてしまいました。全世界にファンがいることに敬意を表しつつ、このカンパニーならではの『デスノート』を作っていかないと」と力を込める浦井。柿澤も「今、スポーツのジャンルなどでは日本人が世界で活躍している。でも舞台というジャンルではまだ、日本の作品はあまり世界に進出していません。ただ、一方で僕は日本の舞台にも世界で通用する作品がたくさんあると思ってます。この作品は日本発信で世界に届けられる可能性を秘めている。ここに賭けたいですね!」と意気込んだ。ふたりの月の情熱が、この作品を世界に羽ばたかせる。ぜひその瞬間を目撃して欲しい。

公演は4月6日(月)から29日(水・祝)まで、東京・日生劇場にて上演。チケットぴあではインターネット先行先着プリセールを11月29日(土)11:00から12月12日(金)9:30まで受付。東京公演後は大阪・愛知でも上演。