『J・エドガー』

レオナルド・ディカプリオが主演を務めるクリント・イーストウッド監督の最新作『J・エドガー』が28日(土)から日本公開される前に本作のモニター試写会が行われ、イーストウッド作品を支持する観客がひと足早く、作品を観賞した。

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映画は、1924年にFBIの前身である捜査局(BOI)の長官に任命され、後に連邦捜査局(FBI)の初代長官に就任。1972年に亡くなるまで8人の歴代米国大統領に仕えながら犯罪撲滅に務める一方で、その捜査手法や謎めいた私生活が物議をかもしたジョン・エドガー・フーパーの半生を、実話を基に描いた作品。

これまで数々の傑作を発表してきたイーストウッド監督の新作だけあり、モニター試写会にはこれまでのイーストウッド作品が好きだという観客が来場。上映後のアンケートでは、そのほとんどが「これまでのイーストウッド作品に匹敵する完成度」と回答しており、「エドガーは悪人としての印象が強かったが、誰もが抱える人間としての苦悩や日々の幸福があったのだと思った」「強い信念を持つ人物が描かれている点がイーストウッド監督らしい」「J・エドガーという人物を知らなかったが、先入観なく観ても興味深い人物だった」「エドガーの若いときから晩年までを演じたディカプリオが素晴らしかった。なぜアカデミーにノミネートされなかったのか不思議でならない」などの感想が寄せられた。

本作の主人公エドガー・フーバーは、米国史にその名を刻む人物だが、日本の観客にとってはなじみがあるとは言い難い。しかし、アンケートでは多くの観客が“エドガーの人物像や表と裏の顔”ではなく、“エドガーと副長官、そして母との人間関係のドラマ”が『J・エドガー』の魅力だと回答しており、本作は米国史の知識がない観客でも楽しめる普遍的な人間ドラマに仕上がっているようだ。

『J・エドガー』
1月28日(土) 丸の内ピカデリーほか全国ロードショー

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