コンシューマー向けアプリは10月から順次提供

日本マイクロソフトは、12月2日、スマートフォン用グループビデオメッセンジャーアプリ「Skype Qik」や「msn」のアプリ6種類など、コンシューマ向けに新たに提供を開始するオンラインサービスを発表した。

エンタープライズ分野で高いシェアを誇るマイクロソフトのオンラインサービス。アドバタイジング&オンライン統括本部の姜希仙部長は、「モバイルファースト・クラウドファーストというマイクロソフトがオンラインサービスで掲げる思想は、コンシューマ分野と共通する」と、コンシューマ向けサービスを強化する意向を表明した。「マイクロソフトが展開するオンラインサービスのユーザー数は、すべてを合わせると10億人以上だが、複数のサービスを利用するユーザーは約30%にとどまる。単一のサービスだけ利用しているユーザーを大きな潜在顧客と捉え、他のサービスを訴求していきたい」と、ユーザーを拡大する方針を語った。

マイクロソフトが重視するのは、あらゆるプラットフォームに対応する汎用性だ。10月15日に提供を開始したスマートフォン用グループビデオメッセンジャーアプリ「Skype Qik」は、iOSとAndroidに対応。ほとんどのスマートフォンで、撮影した動画のグループ間での共有やビデオチャットが楽しめる。共有した動画は、2週間が経過すると自動で非表示になるだけでなく、必要に応じて削除することができるので安心だ。

また、インターネット電話サービス「Skype」は、11月15日にウェブブラウザでのビデオ通話やチャットに対応。アプリが必要だったこれまでより、手軽に利用できるようになった。全国の主要コンビニで販売する「Skypeプリペイドカード」を使えば、国内・海外の携帯電話や固定電話に格安料金で通話することもできる。

今年9月、ユーザーインターフェースをPCやスマートフォン、タブレット端末など、それぞれのデバイスに最適化したポータルサイト「msn」からは、「ニュース」「ヘルスケア」「スポーツ」「フード&レシピ」「マネー」「天気」の6種類の新アプリを発表。近く公開する予定で、対応OSはiOSとAndroid(「天気」はiOS非対応)。

実演を交えながら紹介した「ニュース」は、近年急増しているキュレーションアプリ。新聞社やビジネス系ウェブサイトなど、信頼できるソースから幅広いジャンルの情報を提供する。「msn」独自の売りは、気になることがらをキーワード登録して、関連する記事を一覧表示する「マイニュース」機能だ。大量のニュースに目を通したいユーザーや、関心のある分野のニュースを効率よく集めたいユーザーなど、多様なニーズに応える。

iOS 8に実装されたことなどから注目を集めるヘルスケアに関するアプリは、歩数や消費カロリー、移動距離などを計測する基本的な機能に加えて、目的に最適なトレーニング方法を提案するワークアウト機能や、からだの不調の部位と症状を指定することで可能性のある症例を示す症状セルフチェック機能を搭載。さまざまな情報にアクセスできる仕組みにすることで、類似するアプリと差異化した。

新サービスの発表後には、各社が発売するWindowsタブレット端末の秋冬モデルの体験会を開催。LTE対応モデルや2-in-1モデルなど、細分化するニーズに応える20以上の製品をアピールし、年末商戦への期待感を示した。また、ムーミンの劇場公開を記念した「COOKレットキャンペーン」を、ヘルシーメニューを提供する社員食堂で有名なタニタとのコラボレーションで実施。Windowsタブレット端末の購入者全員に、Windowsストアギフトカード1000円分とソニーの電子書籍ストア「Reader Store」のポイント500円分をプレゼントする。期間は2015年1月31日まで。

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