写真左より、遠藤保仁(ガンバ大阪)、李忠成(浦和レッズ) (C)J.LEAGUE PHOTOS 写真左より、遠藤保仁(ガンバ大阪)、李忠成(浦和レッズ) (C)J.LEAGUE PHOTOS

泣いても、笑っても、あと1試合。3月1日に開幕したJ1リーグが12月6日(土)に最終節を迎える。

前節、得失点差で首位に立ったガンバ大阪は、リーグ戦制覇に死角はない。2位・浦和レッズに得失点差7差をつけるG大阪は、とにかく最終節に勝利すれば9年ぶりの優勝となる。相手は最下位の徳島ヴォルティスだ。アウェイゲームとなるが、徳島は3分13敗とホームの利を活かしてない。ここ5試合の成績を見ても5連敗中、得点はわずかに2点である。さらにJ2を含め、直接対決ではG大阪が3戦全勝。2-0、5-1、3-0と圧倒している。『ナビスコカップ』を制し、『天皇杯』決勝に勝ち残りながら、過密日程をものともせず、11月以降リーグ戦を2勝1分で乗り切っているG大阪が2011年の柏レイソル以来となるJ1昇格年のリーグ制覇、そして2000年の鹿島アントラーズ以来となる3冠達成を見据える。

ここ5試合1勝3分1敗と昨年に続き失速し、首位を明け渡した浦和はわずかな可能性にかける。まずはホームで迎え撃つ名古屋グランパスに勝つのみである。通算成績では名古屋の25勝5分17敗だが、ここ5試合では浦和が4勝1敗と苦手意識はない。第32節ではG大阪との天王山で試合終了間際に2ゴールを許した。前節・サガン鳥栖戦もアディショナルタイムに同点弾を食らった。チャンスは作っている。決めるべき局面で決め、徳島×G大阪の結果を待つしかない。

カシマサッカースタジアムに4位・鳥栖を迎える3位・鹿島も奇跡の逆転優勝を諦めてはいない。G大阪、浦和に勝点2差、得失点差ではG大阪を2差で追い、浦和に5差をつける。G大阪と浦和が敗れ鹿島が勝利すれば文句なし、G大阪と浦和が引き分けても、鹿島が2点差以上つけて勝てば、8度目の優勝が転がり込む。昨季まで2分2敗と鳥栖戦を苦手としていたが、今季リーグ戦第3節で3-0として、『ナビスコ杯』第2節でも3-1で勝利している。両軍の勝点差は3だが、得失点差で19もの開きがある。逆転優勝にわずかな望みをかける鹿島と、『天皇杯』の結果待ちだが4位での『ACL』出場に希望を託す鳥栖にモチベーションの差はない。

優勝争いだけではない。J1残留戦線も熾烈を極める。15位・清水エスパルスと16位・大宮アルディージャは、勝点3差、得失点はともに-18である。清水は13位・ヴァンフォーレ甲府と、大宮は前節にJ2降格が決まったセレッソ大阪とホームで対峙する。さらにJ1最終節の翌日、12月7日(日)・味の素スタジアムではジェフ千葉×モンテディオ山形の『J1昇格プレーオフ』決勝が待っている。

最後に笑うのは、そして泣くのはどこだ。