ABBAが作曲を手がけた伝説のミュージカル、日本初演が開幕

2012.1.27 16:45配信
ABBAが手がけたミュージカル『CHESS in Concert』が開幕 ABBAが手がけたミュージカル『CHESS in Concert』が開幕

ABBAのベニー・アンダーソンとビョルン・ウルヴァースが音楽を手がけたミュージカル『CHESS』。これがコンサート版として日本初上陸する舞台『CHESS in Concert』が1月26日に開幕した。同日、東京・青山劇場にて公開舞台稽古が行われ、出演する安蘭けい、石井一孝、浦井健治、中川晃教が取材にも応じた。

ABBAのミュージカルといえば映画化もされた『マンマ・ミーア!』がよく知られるところだが、『CHESS』はその大ヒットより前、1986年にロンドンで初演された作品。『エビータ』『ジーザス・クライスト・スーパースター』のティム・ライスが原案・作詞を手がけ、ABBA解散の2年後、ベニーとビョルンが初めて手がけた伝説のミュージカルだ。劇中歌が全米3位、全英1位にチャートインするなど優れた楽曲に彩られ、熱狂的なファンも多く生み出した。

物語はチェスの世界大会を題材に、東西の冷戦という背景を背負った登場人物たちのドラマを綴っていくもの。待望の日本上演となる今回は、コンサート版と銘打つものの、チェス盤を模したステージにモノトーンの衣裳を身に着けた出演者たちが、登場人物の心理をも丁寧に演じていく。荻田浩一演出のもと、繊細で緊張感あるステージが誕生した。チェスの世界チャンピオン、アメリカ出身のフレディは中川晃教。中川の得意とする天才肌の役どころを、高低自在の歌唱力を武器に水を得た魚のように生き生きと演じる。その恋人であり彼のセコンドを務めるフローレンスは元宝塚の安蘭けい。ハンガリー出身ながらアメリカで暮らし、そして後に恋人のライバルと恋に落ちる複雑な役どころを情熱的に、また理知的に演じた。フレディの対戦相手であるソビエト連邦のアナトリーは石井一孝。国家を背負って試合に挑む姿、さらには亡命後の葛藤まで、短縮されたコンサート版の中でも明確に見せていく。様々な背景に翻弄される出場者たちを公正にジャッジする審判・アービターを、超越した存在感で妖しげに魅せたのは浦井健治。4人とも歌唱力は抜群で、美しいハーモニーで音楽の魅力も存分にアピールした。

舞台稽古後に行われた会見では、「素晴らしい音楽に囲まれて毎日幸せです。みなさん本当に上手く、舞台袖で自分の出番を忘れるくらいうっとりしています」(安蘭)、「ABBAの書いたミュージカルということで、さぞかしポップでノリノリな音楽の作品と思ったら、とんでもなく難しい役が来ちゃいました(笑)。でもハーモニーが綺麗でさすがABBAだなという音楽です」(石井)、「コンサートではなくミュージカルといっても過言ではないくらいのしっかりした作品になっています」(浦井)、「とっても壮大だしとってもストーリーを感じる音楽です。こんなに素敵な夢のコラボレーション、絶対見逃しちゃまずいです!」(中川)とそれぞれ語り、皆、この作品にほれ込んでいる様子だった。公演は1月29日(日)まで同所にて。2月10日(金)から12日(日)には大阪・梅田芸術劇場 メインホールでも開催される。

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