あんず

ひと口食べた瞬間、(あんずを食べているなあ)と実感できるジェラートだった。

「fun.ice! (ファンアイス)」のショーケースの中には、色とりどりのジェラートが並んでいた。そのなかから、涼し気な色のものを頼んだ。それがあんずのジェラートだった。

あんず特有の甘味と酸味と風味を備えた、あんずらしいジェラートだった。

次に選んだのが、ブルーベリーヨーグルト。大粒のブルーベリーが入っているので、食感が愉快だった。

ブルーベリーヨーグルト

店に入ったときから気になっていたものがある。ナッツか、フルーツのようなものがゴロゴロ入ったジェラートだ。

「これは、なつめのジェラートです」と教えてくれたのは、マネージャーの太田亜紀さん。

なつめ

「なつめって、なんですか」と訊ねたところ、カウンターに置いてあった瓶を見せてくれた。

なつめは、中国から西アジアが原産とされる。その果実は生薬として用いられ、お菓子の材料としても使われてきたという。

「ミルクベースの素材に、粉末に加工した福井県産のなつめを練り込み、ジェラートに加工。刻んだドライなつめ(中国はウイグル産)を添えています。福井県産もウイグル産も無農薬有機栽培のなつめを使っています」(太田さん)

ドライなつめを一粒食べさせてもらった。フワフワとした食感と、じんわりとした甘味を含んでいた。

カットしたドライなつめをジェラートに混ることで、なつめの甘味とミルクベースの素材が一体化。ラムレーズンのような、不思議な味わいに変化する。いろいろなジェラートを食べてきたが、なつめのジェラートは初めてかも。

「なつめは、昔から漢方薬として重宝されてきました。鉄分や葉酸、食物繊維などを豊富に含んでいることから、スーパーフルーツとも呼ばれています。なつめのジェラートは、冷え性や貧血の方、女性におすすめです。健康志向の高い外国人の間で人気が高く、リピーターが増えてきました」(太田さん)

ブルーベリーに含まれるアントシアニンは、美白対策、日焼け対策効果が期待できる。

最初に食べたあんずには、疲労回復などの効果があるとされる、クエン酸やリンゴ酸を多く含んでいる。

栄養士の資格を持つ太田さんは、食や美容を通じて五感を活性化させる健康法を提案する「五感美養アドバイザー」。長年の経験を活かし、美味しくて、健康も考えたジェラートショップをこの5月、代々木公園の近くにオープンさせた。

太田さんとタッグを組むのは、ご主人でオーナーの武山直義さん。店の奥にあるラボで、武山さんがジェラートを手作りしている。