パンクブームの象徴的な存在である"あのバンド"のメンバーによるBiS『Hi』

パンクブームの顔的な存在であり、当時のシーンの中で一番の人気を誇っていたパンクバンドといえば、やっぱりHi-STANDARD! 通称"ハイスタ"!!

メロコアを日本に広めたバンドであり、アルバム『Making The Road』をオリコンランキングの上位にチャートインさせるという快挙を成し遂げ、海外のパンクバンドや国内のアンダーグラウンドなハードコアパンク系のバンドとも積極的に交流。また、巨大パンクイベントAIR JAMの開催や、インディーズレーベルPIZZA OF DEATH RECORDSの運営を行う等、その影響力は絶大なるものがありました。

 

ハイスタの『New Life』や『Brand New Sunset』、ポップスのスタンダードナンバーをパンク調にカヴァーした楽曲なんかは、当時の熱狂を象徴するパンクアンセム。そんなハイスタのベーシストである難波章浩さんが手掛けたアイドルソングがBiSの『Hi』です。

 

ひたすらに疾走するビートとキラキラしたシンセサイザーが特徴のこの楽曲は、スピード感と高揚感に満ち溢れた非常にストレートなバンドサウンドを取り入れた1曲。ハイスタのメンバー作曲らしい、パンクロックとのリンクを強く感じさせてくれる楽曲です。

マネージャーの渡辺淳之介氏が打ち出す過激でアナーキーなアイデアにより、全裸でのPV撮影、ノイズバンド非常階段との合体ユニット"BiS階段"結成、コシノジュンコさんのメンバー加入と破天荒な活動を繰り広げてきたBiSですが、そんなパンキッシュでハードコアなアイドルグループにピッタリな曲だと思います。元々、BiSはライブハウスでのハードコアパンク勢との共演も多かったので、サウンド的にもイメージ的にも、ハイスタメンバーの起用は一切の違和感なし。

今年、横浜アリーナでの解散コンサートを終え、その歴史にピリオドを打ったBiSですが、パンクとアイドルを融合させた楽曲として『Hi』は永遠に忘れられない名曲です。