凸ノの”すごかったマンガ”ベスト3

   

凸ノ

漫画家・イラストレーター。今のところ逮捕されたら「無職」と報じられてしまうので、逮捕されても「作家」と報じられるくらいに早くなりたいですね。将来の夢は、吉高由里子さんと鳥貴族に行くこと。 

 

3位

2位

1位

好きな漫画が多すぎてとても選びきれないので、かなり無理やりベスト3を決めました。

「うしおととら」という作品は少年誌でストーリー漫画を描く人間なら、誰でも「こういう作品を描いてみたい!」と思わずにはいられない稀代の傑作です。

熱くて不器用でまっすぐで優しい中学生、蒼月潮がひょんなことから退魔の槍「けものの槍」を手にすることから物語は始まります。

けものの槍に封じられていた化け物「とら」(こいつの目的は潮を食べること)と共に、化け物退治に日本全国津々浦々。やがて物語は潮の出生と、けもののやりの秘密、そして日本、世界の運命をも巻き込む戦いへと進んでいく…。

とまあ王道と言われれば王道の少年漫画なんですが、ここまで熱く、まっすぐに描ききった作品はそうそうないです。王道を作った作品と言ってもいい。

作者の魂がそのまま刻まれたような超絶筆致とド派手なアクション描写、何重にも張り巡らされた伏線。ドラマ。子どもは憧れるし、大人は大事なものを思い出せる。そんな熱くて泣ける最高の漫画が「うしおととら」なんです!!

ああ、もっともっとおもしろい漫画描きてえなちきしょう!!

 

 

永田の”すごかったマンガ”ベスト3

 永田

 オモトピア編集部に所属。好きなものは「麻雀」、嫌いなものは「ホヤ」、見たことないものは「紫色のちんぽ」。

 

 

3位

現在も「週刊漫画ゴラク」で連載中の麻雀マンガです。何がいいって、マンガ内で出てくる名言ですね。濃いキャラクターが多いので名言も多いんです。

僕は麻雀が好きなので雀荘でバイトしてたのですが、雀荘ではこのマンガを読んでいないとまず話のネタについていけません。「親倍なんていつでもできる」「そんな弱気じゃ負けちゃうよ」とか「フッ…死んだ子どもの歳を数えてるとツキは背を向けるぜ」とかしょっちゅう言います。

あと、オデコからハゲ始めてる人は、雀荘では「八角さん」と確実にあだ名が付きます。100%の確率で「円熟味を増してきた八角さん」と呼ばれるので、オデコからハゲ始めている人はお気を付けください。

あのー、ほとんどの人は僕が今何を言ってるのかまったくわからないと思います。どうですか? 嫌でしょ?「わかるように話せよ」って思ったでしょ? 「天牌」を読まずに雀荘でバイトするとこういう目に遭いますからね。

でもね、「天牌」も読まずに雀荘に来るっていうのがそもそも罪なんですよ。免許持たずに車を運転して300人轢き殺したくらいの罪ですからね。そりゃあわけわかんないネタで勝手に盛り上がられるくらいの罰は受けて当然です。

まあ、多少言い過ぎた感じはありますが、麻雀好きな人は一度読んでみてください! 友だち同士で「天牌」の名ゼリフを言い合いながらする麻雀は最高におもしろいですよ!

 

2位

こちらも麻雀マンガです。

タイトル通り、みんなの点棒を根こそぎかっさらうようなパワフルな麻雀を打つ「フランケン」という男が主人公。そんな主人公のフランケンが、「竹井」という裏麻雀界では知らぬ者はいないほどの打ち手と出会うことで、ストーリーは大きく動いていきます。

このマンガはね、とにかくキャラクターの魅力がすごいんです!

フランケンと竹井はもちろん、ほかのキャラクター達も一癖も二癖もあって、みんな魅力的で超かっこいい。そのキャラクター達にスポットを当てたスピンオフ作品も出てるので気に入ったら読んでみてください。

一人一人が麻雀、いや生きるということに信条を持っていて、その人生哲学ががっぷりとぶつかり合うようなドラマチックな闘牌シーンは圧巻です。

後半は、マンガっぽい演出というよりかは、映画の予告のようなかっこいい演出が続き、まるで上質なハードボイルド映画を観ているような気分になります。

みんな、なりふり構わずありとあらゆる方法で生き残ろうとする。それでも博打に負ければ、金とプライドすべてを失ってしまう…。

このへんは、阿佐田哲也の「麻雀放浪記」とか「ドサ健ばくち地獄」の世界観に通ずるものがありますね。全然マンガじゃないんですが、この2冊も最高なのでぜひ読んでください!

1位 

はい、麻雀マンガです。

このマンガはね~、熱いですよ。死ぬほど熱い。

まず麻雀マンガって、登場人物達がありえないくらいの強さを持っている「超能力」方向に寄せるか、それとも本当にありえそうな場面が続く「実戦的」方向に寄せるか、難しいと思うんです。

今まで挙げてきたマンガはどちらかと言うとバリバリ「超能力」の方なんですが、このマンガはそこの寄せ具合が上手いというか、「超能力」ではあるんですが「実戦的」でもあるんです。

その2軸を両立させるために描かれる濃厚な闘牌シーンね。麻雀マンガの第一人者と呼ばれる片山まさゆき先生の経験と技量の賜物です。こんなマンガ、片チン以外描けないよ!

まあ、賜物な分ね、麻雀やったことがない人が見たらブチ切れそうなぐらいマジで意味わからんと思います。本当に。発狂する。麻雀やってない人には完全に糞マンガ。マジで。

あとこのマンガは、作風がガラっと変わりまくったことでも有名です。まあ、ギャグからシリアスっていうのは少年誌とかで何度かあったことだとは思うんですが、麻雀の悪口を言う女性をいきなりぶん殴って「とっびま~ん!」とか言ってた主人公が、最終的に一言も喋らない孤高の天才みたいになりますからね。変わりすぎ。

ギャグ漫画スタートなこともあって、ヒロインの名前「九蓮宝燈美(ちゅうれん ぽとみ)」(麻雀には「九蓮宝燈」という役がある)ですからね。ふざけてんのか。いやまあ、ふざけてんだけど。ギャグ漫画スタートだから。

そういう部分はあるものの、作品としての完成度が高過ぎるし、「爆牌」という言葉の見切り発車だけであそこまでドラマを描けたことは本当にすごい! 最高!! 片チン最高!! 麻雀マンガ最高!!

本当は「寄生獣」とかそういうこと書きたかったけど、なんか「麻雀マンガ縛りで」って言われたから最高!! 内容的にどう紹介しても麻雀知らない人は置いてけぼりだけど最高!!! 最高~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!