翻訳機市場でシェアの大半を占めるほど人気を博したソースネクストのIoT通訳機「POCKETALK(ポケトーク)」は、一般ユーザーだけでなくレンタルサービスや法人向けの需要も高い。なぜ、これほどの支持を得ていたのか、ソースネクストの松田憲幸社長が、次世代モデル「POCKETALK W」の発表会で明かした。

POCKETALKは、約63言語に対応し、双方向で翻訳できる次世代の通訳機。入力した音声をクラウド上で翻訳し、音声と文字で結果を表示する。Wi-Fi対応のほか、世界各国で通信できるSIMカード搭載モデルもあるため、広く活躍できる性能を備えている。

松田社長によると、ヒットの要因の一つは、日本にいる外国人の増加だ。日本へのインバウンド需要の増加で、2013年に約1000万人だった訪日外客数は17年に2800万人を超えた。また、日本の外国人住民数は約250万人にのぼる。東京では、20代居住者の10人に1人が外国人という状況になっている。

結果として、飲食店や小売店などの接客業、タクシーやバスなどの交通業といった現場では、外国人と接する機会が増えた。この状況がPOCKETALKの需要を呼び、「POCKETALKを使うことで、スムーズに接客できるようになった」「これまで汲み取れなかった細かな要望にも応えられるようになった」と、支持を集めている。

使い方に関しては、意外な結果が出ている。用途の最多は海外旅行だが、2位が「語学学習」だった。翻訳精度の高さや発音機能、長文への対応がヒットし、学習にポケトークを使う機会も多いという。ユーザーから、「自分の発音で日本語訳にきちんと翻訳されると嬉しく自信がもてる」との声もあった。

使用言語は「英語」が63%で、2位が中国語で9%、3位がスペイン語。次いで、タイ語とインドネシア語が3%と続く。英語と中国語、スペイン語が大半を占めているものの、アジア圏の言語も上位に食い込んだ。

次世代モデルに世界での活躍を期待

松田社長は、「広い販路が功を奏した。当社は昔から店頭で商品を展開していたので、その強みを生かすことができた」と断言する。9月7日には、画面が大きくなって翻訳スピードもアップした次世代モデルのPOCKETALK Wが発売となる。「自社開発なので、今後は日本だけでなく、世界中に広めたい」(松田社長)との考えを示している。用途が広がっているだけに、POCKETALK Wが世界でどのように普及していくのか、期待がかかる。(BCN・南雲 亮平)

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