グローバルで2位に浮上したファーウェイは日本市場でも急上昇中

調査会社のIDCが7月31日に発表した2018年Q2(4~6月)のグローバル市場におけるスマートフォンの出荷台数ベースの市場シェアで、中国のファーウェイが米国のアップルを抜き、2位に浮上した。

同調査の2017年通年のシェアではアップルが11.8%、ファーウェイが11.0%で0.8ポイント差だったが、これが18年Q2にファーウェイが15.8%、12.1%と逆に3.7ポイントリード。半年あまりでシェアが急増したことになる。

では、日本でのシェアはどうなのか。全国の主要家電量販店・ネットショップから実売データを集計する「BCNランキング」によれば、18年4~6月のメーカー別販売台数シェアは、アップルが46.3%で首位、シャープが11.6%、ファーウェイが10.6%、ソニーモバイルが9.5%と続く。

相変わらずアップル一強ではあるが、直近2年のシェアデータを比較すると、ファーウェイが年に2.3ポイント伸ばし、シェアを増やしていることがわかる。18年には、ソニーモバイルを抜いてシェアで3番手に立った。

18年7月に限定したメーカー別販売台数シェアでは、勢いがさらに顕著だ。15.2%を獲得し、2位のシャープも追い抜いた。6月に発売した「P20」シリーズの好調が要因だ。同シリーズは、従来の主戦場であったSIMフリーだけでなく、KDDIとNTTドコモも販売。ソフトバンクには「Mate 10 Pro」を提供しており、大手3キャリアの販路を網羅したことが、シェアの飛躍的に向上につながったようだ。

ファーウェイのデバイス事業トップである呉波プレジデントは、6月末にBCNの取材で「P20シリーズはiPhoneと同じくらいの顧客接点を確保できた初めてのAndroidスマホではないか」と語っていた。年末には、iPhoneを射程に捉えるAndroid筆頭として確固たるポジションを構築しているかもしれない。(BCN・大蔵 大輔)

*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。

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