ブロードウェイミュージカル「RENT(レント)」来日公演2018 (C)Tomoko Hideki ブロードウェイミュージカル「RENT(レント)」来日公演2018 (C)Tomoko Hideki

2016年には連日ソールドアウト、リピーターが続出するほどの人気だったブロードウェイミュージカルの傑作「RENT」が再来日を果たし、ついに8月1日に開幕。初日から会場はスタンディングオベーションの嵐!そもそも最初にブロードウェイで上演されたのは1996年。当時、またたく間に大人気となり数々の演劇賞を総なめ、以降世界中の人々に愛され“「RENT」を見て人生が変わった!”という方も数え切れないほど。

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その魅力のひとつは、誰もが心惹きつけられるストーリー。エイズやドラッグ、同性愛、友の死…様々な問題を抱えながらも夢を諦めず懸命に生きる若者たちの姿が描かれ、そのドラマを目の当たりにする私達は思わず一緒に笑ったり泣いたり心激しく揺さぶられたり。しかも、各シーンにはその歌詞に胸にぐっと突き刺さるミュージカルナンバーの数々が散りばめられ、ロック、ポップス、心に染み入るバラードと、これぞ「RENT」の世界。まだ本作を観たことがない方はぜひ公式サイトをチェックしてみて。タイトルナンバー『Rent』や名曲『Seasons of Love』のシーンを“ちょっと見”できちゃいます。上演された当時から時代は変われど、私たちを取り巻く環境は変わらない部分もいっぱい。だからこそ「RENT」が紡ぎだす言葉は今もなお観る者すべての心を捉えて離さないのかも。

本公演は、2016年同様トニー賞を受賞したマイケル・グライフのオリジナル演出ですが、キャストは一新。全体的に年齢がぐっと若くなっています。レントヘッズ(RENTの熱狂的なファン)の皆さんにとっては、本作の生みの親ジョナサン・ラーソンの魂を引き継ぐ、魅力溢れるキャスト達のフレッシュなパフォーマンスを味わうのも楽しみのひとつになりそう。

ちなみに本国ブロードウェイでは残念ながら上演は終了。だからこそ今回を見逃すと次はいつどこで観られるかわかりません。筆者はゲネプロを鑑賞、カーテンコールでは思わず仕事を忘れ割れんばかりの拍手を送って涙ぽろり。キャスト達の力強くて伸びやかな歌声、心踊るナンバー、何度でも見たいダンスシーン、共感せずにはいられない彼らの悲しみや怒り、そして希望、何より会場中のボルテージを上げる彼らの熱気など、そこには劇場でしか味わえない感動の数々が詰まっていました。生きる勇気が欲しい人、必見です。

ブロードウェイミュージカル「RENT(レント)」来日公演2018は8月12日(日)まで、東京・東急シアターオーブにて上演。チケット発売中。

取材・文:ミカマイコ