『妻への家路』 (C)2014. Le Vision Pictures Co.Ltd. All Rights Reserved

『初恋のきた道』『単騎、千里を走る。』のチャン・イーモウ監督が、『紅いコーリャン』『上海ルージュ』など数々の作品でタッグを組んできたコン・リーを主演に迎えた最新作『妻への家路』の予告編が公開になった。

予告編

本作の舞台は1977年。文化大革命が集結し、20年ぶりに解放されたルー・イエンシーは、妻のフォン・ワンイーのもとへ帰るが、妻は心労のあまり記憶障がいになり、夫を別人だと認識してしまう。しかし彼は娘の助けを借りながら妻に自分のことを思い出してもらおうと奔走。夫がすぐそばにいるのに気づかずに“夫の帰り”を待ちわびている妻に寄り添い続ける姿を描く。

本作はイーモウ監督が「若いころの情熱と熟練した技術の両方を動員して挑んだ作品」と語る通り、激しく変化する社会の中で翻弄される人々の姿を描き続けてきたイーモウ監督が、持てる力のすべてを注いで撮りあげた作品だ。記憶を失って夫の帰りを待ち続ける妻の哀しみ、忘れられても妻のそばにい続けようとする夫の愛情が、丁寧な描写を積み重ねて綴られる。

『単騎、千里を走る。』や『サンザシの樹の下で』などでイーモウ監督とタッグを組んできたチャオ・シャオティンが撮影を手がけており、俳優たちの細やかな表情、心情の変化がダイナミックな映像で描き出されている。

『妻への家路』
2015年3月、TOHOシネマズ シャンテほか全国順次公開