『ハンター』

演技派俳優ウィレム・デフォーが主演する映画『ハンター』が2月4日(土)から日本公開される前に、デフォーが電話インタビューに応じた。

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映画『ハンター』の主人公は、デフォー演じるスゴ腕の傭兵にしてハンターのマーティン。彼はオーストラリアの南に位置するタスマニア島で絶滅したとされるタスマニアタイガーを見つけ出し、その生体サンプルを入手する依頼を受ける。映画は孤独なハンターの闘いと、その先に待ち受けるドラマをサスペンスタッチで描いていく。

『プラトーン』『スパイダーマン』『ライフ・アクアティック』などジャンルを縦断しながら数々の作品の休むことなく出演し続けているデフォーだが、作品を選ぶことは“恋”に似ていると語る。「自分では予想もしていなかった相手と恋に落ちてしまったり、人は“よし、この人と恋に落ちよう”と思って落ちる人はいないと思うのですが、自然と自分では考えもしなかったのに、どうしても心が抑えきれなくて恋に落ちてしまう・・・そういった形で作品を次々選んでいる、と例えられます」。

そんな彼が今回、“恋に落ちた”のが孤高のハンター、マーティン役だ。「世の中から断絶をして、人目を避けるかのように孤独に生きてきた男が、タスマニア島に来たことで自分を再生しようとする感情の旅路に惹かれました。また、本作は監督が10年近く心血注いで温めてきた企画で、その情熱に惹かれました。役者としては、監督が情熱を注いでいる作品は楽しいですし、やりがいがありますね」。

そして本作でデフォーは、タスマニアの大自然を舞台に演じられたことで、これまでにない経験をしたそうだ。「タスマニアはすごくパワフルな手付かずの大自然で、今まで見たことのないような環境でした。天候の変化は予想以上で、地面も普通に歩くだけでも大変だったり、あらゆることが手におえないので“自然に任せる”という風になっていきました。でもそういう中に身を置くことで、自分の中の“新しい要素”が引き出されたし、作品にも活かされていると思います」。

俳優として30年以上のキャリアを積みながら、止まることなく演じ続けるウィレム・デフォー。その確かな演技力で映画ファンから厚い信頼を集めている彼だが、新作『ハンター』ではファンも驚くような“俳優デフォーの新たな一面”が見られるのではないだろうか。

『ハンター』

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