ロボットやセンサなど、さまざまなテクノロジを展示していたインテル

インテルは、1月5日、米ラスベガスで開催された家電製品の国際見本市「2015 International CES(CES)」で、最新プロセッサを搭載した各社のPCを展示。第5世代のcore iシリーズ(コードネームBroadwell)を正式に発表した。

新プロセッサは、回路の配線幅(プロセスルール)を14nmに縮小し、動作速度の向上と低消費電力を実現。第4世代のcore iプロセッサから、内蔵GPUの性能を強化した。上位モデルは、3D性能が約22%、動画変換が約50%高速化。タブレット端末や2 in 1スタイルPCに最適化した設計で、本体の軽量化にも貢献する。

●未発表モデルや日本未発売のPCが並ぶインテルブース

例年のCESだと、インテルブースにはインテルプロセッサを搭載するPCが数多く並ぶが、今年はPC単体の展示スペースは狭かった。代わりにIoT(Internet of Thing)関連や、非接触でPCを操作する次世代UI技術「RealSense」のデモなどを展開。PCという「モノ」ではなく、PCやタブレット端末、スマートフォンなどの機器を利用して何ができるかを示す「コト」の展示が進んだ印象だ。

第5世代core i7プロセッサを搭載したノートPCとして展示していたのは、レノボの「ThinkPad Yoga 15」。「YOGAシリーズ」の伝統を踏襲した液晶ディスプレイが360°回転する2 in 1スタイルを採用したノートPCだ。また、同じプロセッサを搭載した2 in 1スタイルのエントリモデル「YOGA3 14」もあわせて展示。小型・軽量モデルの「ThinkPad Yoga 12」と「YOGA 3 11」は、第5世代core iシリーズに先駆けて発表したもので、省エネ性能が高く、ファンレス設計ができるCore Mプロセッサを採用している。

多くの来場者が手に取っていたのが、未発売の東芝製ノートPC「PORTEGE Z20t ULTRABOOK」だ。Core Mプロセッサを採用することで、スリムで軽量なボディを実現し、液晶ディスプレイを片手でらくに着脱できる。12.5インチの液晶ディスプレイは、反対向きの装着にも対応。日本国内での発表が待ち遠しいモデルだ。

●ASUSやNECからも新しいノートPCが登場

CESの開幕前日、ラスベガスのホテルで発表されたのが、ASUSの2 in 1スタイルPC「ASUS Transformer Book Chi」シリーズだ。8.9/10.1/12.5型の3モデルをラインアップし、すべてのモデルに着脱式の液晶ディスプレイを採用した。最上位モデルの12.5型「T300 Chi」は、Core Mプロセッサや2560×1440ドットの高精細パネルを搭載する。

10.1型と8.9型モデルのプロセッサは、Atomシリーズを採用。基本的なタブレット部の脱着構造は共通で、各モデルにタブレットスタイルで使うときに便利なカバーを用意する。

●NECのモバイルノートPC「LaVie Z」の次世代モデルを初披露

ホテル内のレノボブースに展示していたのは、NECのモバイルノートPC「LaVie Z」の次期モデルだ。2モデルを用意し、一つは現行モデルと同じタッチ非対応のクラムシェル型。そしてもう一つが、液晶ディスプレイが360°回転する2 in 1スタイルPCだ。

「LaVie Z」で初めて2 in 1スタイルを採用した新モデルは、ボディの強度などを見直し、全面的に設計を刷新した。重さは、クラムシェルモデルが現行モデルよりも軽い779g、タッチ対応の2 in 1モデルが926gだ。両モデルとも、第5世代のcore iプロセッサを採用。変形型の上位モデルがCore i7、クラムシェル型がCore i5を搭載する。日本では、2015年春に発売する。