ナンパの場合、お茶をしてくれる相手が見つかるまで声をかけるとして、その場合は「CPR/CPC」は一杯のお茶代と同額になります。しかし、これが居酒屋となるとどうでしょう。相手の分をごちそうするとして、1人あたり約1万円となります。5人と飲みに行けばそれだけで5万円もかかるのです。そう考えると、ナンパをする際にはお茶を選択することで「CPR/CPC」をかなり下げることができるのです。

では、「CPO/CPA」だとどうでしょう。こちらもそれぞれCost Per Order/Cost Per Actionの略となっています。DM送付やネットのバナー広告などで、実際の商品購入や有料会員登録といった施策が目的とする最終成果(コンバージョン)を獲得するのにかかったコストのこと。

ナンパでいうコンバージョンをエッチだとしましょう。100人に声をかえ、5人と飲みに行き、そのうち1人とエッチした場合、先ほどの「CPR/CPC」が1万円でしたから、エッチ1回の「CPO/CPA」は5万円となるのです。なかなかの割高感ですね。

では、昼にナンパをして「CPR/CPC」をお茶1回5000円におさえてみてはいかがでしょう。もちろん昼のナンパですのでエッチの可能性が低くなります。20人とお茶して1回のエッチを達成したとしても「CPO/CPA」は10万円と割高に。実際には2回目の夜のデート(居酒屋での食事)をすることもあるでしょうから、それ以上にかかってしまうことも。

「CPR/CPC」「CPO/CPA」といったビジネス用語を使いながらナンパについて考えてみると、意外と割高だということがわかりますね。費用対効果というものはなかなか難しいものです。

こういったわかりにくい「原価計算」の理屈も、「ナンパの効率性」で考えてみると意外と身近に感じるもの。世の中にあふれる難しい言葉を、男女関係に置き換えて考えてみてはいかがでしょう。喉に刺さった魚の骨がスッと取れるようにスッキリするかもしれませんね。

【書籍情報】
『モテるビジネス用語』小石ヤマ著 イースト・プレス