住宅ローン控除の試算額(借入額4500万円、変動金利0.45%の場合)

「失われた20年」の間に、40代の男性の平均年収は大幅に下がったという調査結果が出ている。一つの仕事から得られる収入は頭打ちだ。しかし、趣味のスキルや隙間時間に行った作業をマネタイズできれば、収入を増やせる可能性がある。短期集中連載【PCとオカネ】として、最近は自宅では使っていない人もいるかもしれない「PC」を稼ぐツールに変える便利なサイトやサービス、アプリを紹介していく。 フリーランス・起業家ではない会社員は、いわゆる「副業」を始める前に、家計の支出や貯蓄残高を見直し、徹底的に「節税」を図ることが第一歩だ。先に、目に見えてわかりやすく、同時に達成感が得られる「マネタイズ」に走ってはいけない。くれぐれも、基本中の基本「家計の見直し」から始めたい。なお、すでに節税策を実行済みの方は、連載後半までお待ちいただきたい。

「BCN+R」読者に捧げる節税テクニック(1) 住宅ローンでの持ち家購入

現在、変動金利の住宅ローン金利は0.45~0.625%と史上最低水準。変動金利ではなく、10年固定の当初期間引き下げプランや最長35年間一定の「フラット35」のほうがいいという意見もあるが、今回は、住宅ローン新規借入者のおよそ半数が選んでいる「変動金利」を前提に考えていきたい。

家は一生モノという。一度買ったらなかなか住み替えられないから慎重に、という考え方は前時代的だ。戸建てはともかく、分譲マンションはIT時代の不動産テック系サービスによって、新築時価格・現在の想定売却価格・間取り・食洗機の有無など専有部の仕様、宅配ボックスなどの共有設備などがオンラインで常に確認できるようになっている。実際に売れるかどうかは立地によるが、かなり換金性の高い資産だ。

今後もし、若年層に人気のフリマアプリ「メルカリ」の住宅特化版が登場し、現状の土地建物取引には必須の重要説明事項の説明や仲介手数料を省いて個人間取引ができるようになれば、もっと気軽に売り買いできるようになるはずだ。もちろん、知人間なら現状であっても取引できる。持ち家でも、引っ越し作業と転居手続きさえ厭わなければ、いつでも好きな時に越せるのだ。

さて、節税の第一歩は、給与水準に見合った(支払い可能な)資産価値の落ちにくい住宅を購入することだ。家賃と同じくらいの負担なら「住宅ローン控除」の分だけ丸々トクする。どれくらいトクするかというと、都市銀行で変動金利で融資を受ける場合、借入金額4500万円で10年間の「住宅ローン控除」による節税額(所得税・住民税の減税額)は計383万2000円だ。適用後の実質的な支払額は、入居1年目の場合は月7万9321円、10年目は8万8488円になる。

7~8万円台の家賃を支払っている人は、いますぐ買いに走ったほうがいい……と言いたいところだが、2013年以降、建築費の高騰などを受け、マンション価格は高騰しており、東京都心の新築物件を購入したい場合、借入金額4500万円の予算では厳しい。

例えば、現在販売中のメジャー7といわれる大手不動産会社のJR川崎駅徒歩6分(JR東京駅まで17分+6分=23分)の新築マンションの価格は、2LDK(57.5m2)5800万円台~、3LDK(70.06m2)3LDK6800万円台~という価格設定。エリアを首都圏の郊外やバス便エリア、没個性の建売戸建に広げれば、4000万円以下の物件が出てくるが、「資産価値が保たれるか」どうかはあやしくなる。

マンションに関する話題を取り上げているマンションブログや、家づくりに関するレポートをまとめたブログは多数ある。数年来、湾岸エリアは暴落すると言い続けている評論家や、住宅ローン減税終了後に繰上げ返済すれば固定金利に比べ、総返済額を抑えられるにもかかわらず、「変動金利は危険」と自論を振りかざすファイナンシャルプランナーなどではなく、一般のブロガーの意見を参考に、自身の収入と年齢、市況をみて自分にとって「買い時かどうか」は各自で結論を出して欲しい。

ただ、「住宅ローン控除」(正式名称:住宅借入金等特別控除)の制度を利用すると、新たに家を購入した際、本来なら所得税・住民税として納めていた金額が確定申告や年末調整を経て手元に戻り、新しい4Kテレビや冷蔵庫、洗濯機などを次々と買えてしまうということは覚えておきたい。(BCN・嵯峨野 芙美/ファイナンシャルプランナー)

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