気になる「トランス脂肪酸」は、マーガリンよりファットスプレッドで

毎日パンに塗る「マーガリン」や「ファットスプレッド」のほか、クッキーやドーナツ、ポップコーンなどのお菓子やパン、揚げ物…。これらサクッとした食感やなめらかで口あたりのいい食品に含まれがちな「トランス脂肪酸」。

この「トランス脂肪酸」は、液体状の植物性油脂に水素を加え、バターのように固める過程で作られる悪玉物質。体の中でまったく代謝することができず、そればかりか細胞膜として体に収まり、体や脳にさまざまな障害を引き起こす、いわば油の問題児。

1日あたり2g未満の摂取に抑えるよう推奨されてはいるものの、「食品からとる必要がない」「安全な摂取量はない」とも。

日本では、食品にどれだけトランス脂肪酸が含まれているのか、表示義務がないのも問題点。そこで、ある大手食品メーカーに問い合わせてみたところ…

・ケーキ用マーガリン(脂質81.5%)⇒トランス脂肪酸:0.4g/10g中
・ファットスプレッド(脂質64%)⇒トランス脂肪酸:0.1g /10g中
・カロリーオフタイプのファットスプレッド(脂質40%)⇒トランス脂肪酸:0.1g /10g中

食パン1枚に10g塗るとして、0.1~0.4gという量。1日2g以下の推奨量からするとかなり少ないのですが、毎日ちょっとずつ食べ続ける、その影響は…? モヤッとした不安を覚えざるをえません。

油脂の含有量が多くなるとトランス脂肪酸も増える傾向にあるので、選ぶなら「マーガリン」より「ファットスプレッド」を。

それでもやっぱり気になる…。
そんな方は、食べないに越したことはありません。「バター」や「オリーブ油」、αリノレン酸系の「しそ油」や「亜麻仁油」を適量使うことをおすすめします。

表示があっても、それはそれで複雑な気分です