初期は裏番組にあの『トリビアの泉 ~素晴らしきムダ知識 ~』(フジテレビ)や
『ザ!世界仰天ニュース』(日本テレビ)などの超人気番組があり、
かなりの苦戦を強いられてると見なされていた。
とはいえ、平均視聴率13.6%である。
昨今、ドラマ離れが進むテレビドラマにおいて、
平均視聴率13%という数値は“文句なしの勝ち”である。
ましてや、15%も獲得したとなれば、勝利も勝利、バンバンザイの大勝利である。
つまり今を去る10年前の2002年当時は、平均視聴率13%台は“及第点・合格点”でこそあれ、
“勝利”とは言い難かったということである。
“及第点・合格点”であったものの『相棒』は、
翌2003年の「season2」から2クールドラマ体制へと拡大。
以後、新seasonを重ねるたびに視聴率が上昇し、人気ドラマへと成長。


『相棒 season4』


そして、2006年の「season4」からは、平均視聴率も17%台を突破、
多くの層を取り込み“モンスタードラマ”へと成長していった。
ちなみに、2010年の「season9」では平均視聴率が、なんと大河ドラマ並の20%を突破、
そして「season9」第16話では歴代最高視聴率23.7%も記録した。


『相棒 season9』


さて今回の「season10」である。
あくまでも第14話までにおける各回および平均視聴率は以下の通り。
(サブタイトル、出演ゲストも記載) 

各話 放送日 サブタイトル ゲスト 視聴率
第1話   10/19  「贖罪」 戸田菜穂、大沢樹生 19.7%
第2話 10/26 「逃げ水」 渡哲也、綿引勝彦 17.4%
第3話 11/2 「晩夏」 三田佳子 15.0%
第4話 11/9 「ライフライン」 林和義、青山勝 17.0%
第5話 11/16 「消えた女」 本仮屋ユイカ 16.5%
第6話 11/23 「ラスト・ソング」 研ナオコ 13.9%
第7話 11/30 「すみれ色の研究」 柴俊夫 18.3%
第8話 12/7 「フォーカス」 佐川満男、比留間由哲 13.1%
第9話 12/14 「あすなろの唄」 利重剛 15.1%
第10話 1/1 「ピエロ」 斎藤工、大橋のぞみ、吉田栄作 16.2%
第11話 1/11 「名探偵再登場」 高橋克実 16.3%
第12話 1/18 「つきすぎている女」 鈴木杏樹 18.4%
第13話 1/25 「藍よりも青し」 梶芽衣子 15.2%
第14話 2/1 「悪友」 金井勇太、三宅弘城 15.0%
第15話 2/8 「アンテナ」 萩原聖人  ?
※第14話までの平均視聴率は16.2%



『相棒 season5』


平均視聴率16%台という数値は「season5」(平均視聴率16.0%)、
「season6」(平均視聴率16.1%)と同レベルである。
だからといって、『相棒』が下降傾向に突入した、陰りが出てきたというワケではない。
そもそもドラマ全体の視聴率は、長期下降傾向にあり、
そのなかにおいて、5・6年前のseason作品と同レベルの平均視聴率を残していることは、
驚嘆であり、賞賛に値する。


『相棒 season6』


そもそも平均視聴率16.0%であった「season6」は、
『相棒』が遂に国民的ブレイクを果たしたエポックメイキング的なシリーズである。
この「season6」人気のムーブメントを受け、
映画『相棒-劇場版-絶体絶命42.195km東京ビックシティマラソン』へと至ったのである。
この映画は興行収入44.4億円の大ヒット、2008年上半期興行成績1位となった。


『相棒-劇場版-絶体絶命42.195km東京ビックシティマラソン』