『アメリカン・スナイパー』

クリント・イーストウッド監督の最新作『アメリカン・スナイパー』の最新映像とビジュアルが公開になった。どちらも主人公クリス・カイルと妻タヤに焦点をあてたもので、過酷な戦場と穏やかな家庭の間で揺れ動き、時に激しく揺さぶられるふたりの関係を描いている。

『アメリカン・スナイパー』新映像

本作は、13週に渡ってニューヨーク・タイムズ紙のベストセラー1位を獲得したクリス・カイルの自伝を映画化した作品で、米海軍特殊部隊ネイビー・シールズに所属するカイルがイラク戦争におもむき、仲間を守りながら、壮絶な戦いを繰り広げる様と、戦争で命をかけながら同時に故郷に想いをはせ、良き夫、良き父でありたいと葛藤する姿を描いた問題作。ブラッドリー・クーパーが主演と製作を務め、徹底的に役作りをして主人公カイルを演じている。

本作で主人公のクリスは何度か戦場と家庭を行き来する。戦場では圧倒的な狙撃能力を駆使して相手を仕留め、その名前は敵にも轟くほどになり彼の命を狙う者の数は増えていくが、彼は“よき夫、よき父親”でありたいとも強く願っている。しかし、戦場に行くたびに彼にかかる重圧は大きくなっていき、彼の心は蝕まれ、最愛の妻タヤも厳しい局面に立たされる。イーストウッド監督が「映画の魂であり、ストーリーを展開していくのは人間関係。クリスと戦友たちとの関係、そして特にクリスとタヤの関係はこの映画の中で一番重要だ」と語る通り、本作では戦争を描いた作品でありながら人間ドラマが中心に据えられている。

このほど公開された映像は、戦場にいるクリスと自宅にいるタヤが衛星電話を使って会話するシーンが中心になっている。いつ命を落としてもおかしくない戦場と、穏やかなリビングが電話回線で結ばれ、タヤは極限状態のクリスの声を耳にしながら何もすることができない。これまでの戦争映画では描かれなかった緊迫したシーンだ。

ちなみに映画のモデルになったクリスの妻タヤ・カイルは「クリス・カイルの映画の監督をクリント・イーストウッドが引き受けてくれるなんて、これ以上のことはないです。そして、この映画に関わった人々みんなが、要求されている以上のことをやり遂げてくれたことに私はとても感謝をしています。常に自分の責任以上のことをやろうとした、ひとりの人物を描くのに相応しいと思います」と製作者たちを賞賛している。

『アメリカン・スナイパー』
2月21日(土) 全国公開

(C) 2014 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC., WV FILMS IV LLC AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC-U.S.. CANADA, BAHAMAS & BERMUDA.
(C) 2014 VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED, WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC-ALL OTHER TERRITORIES.