<地域No.1店舗の売れる秘訣・パソコン工房郡山店>モール出店の先駆け店舗 パソコン工房で成功モデルを構築

2015.1.26 10:58配信

上級者を中心に男性のパソコンユーザーが来店する傾向が強く、基本的には単独店を構えることの多いパソコン工房。その同社が、ファミリー層を新規顧客として獲得するために、ショッピングモールへの出店も進めようとしており、その先駆けとなったのが福島県郡山市にあるパソコン工房郡山店だ。移転というかたちで、2003年12月、パソコン工房で初のモール出店を果たし、今ではパソコンに関して市民から頼られる存在になっている。

パソコン工房郡山店

店舗データ

住所 福島県郡山市松木町2-88

  イオンタウン郡山店内

オープン日 2003年12月(移転日)

売り場面積 約460m2

従業員数 10人弱

●東側で唯一の買い物エリアで2003年12月に移転オープン

東京から新幹線なら1時間30分程度で訪れることができる福島県。県庁所在地の福島市が「行政の街」、そして郡山市が「商売の街」といわれている。首都圏の企業が福島県でビジネスを手がけるために支店や支社を置くのは、東京に近い郡山市が多いからだ。

郡山駅周辺には、駅ビルに位置づけられるS-PAL(エスパル)郡山のほか、ファッションビルのAti(アティ)郡山などがある。アティ郡山には、ヨドバシカメラのマルチメディア郡山があって、郡山市民や新幹線で郡山に訪れた会社員などが来店している。

また、郡山市は駅を中心として西側にイオン郡山フェスタ店などの大規模なショピングモールがあるほか、国道4号沿いに飲食やカジュアル衣料品の大型店舗などが建ち並んでショピングエリアになっている。一方、駅をはさんで東側は、住宅街として発展している。唯一の買い物エリアが松木町にあるイオンタウン郡山だ。東側に住む市民は休日になると郡山駅周辺や西側にショッピングで訪れることもあるが、近場で、しかも多くの店舗があるイオンタウン郡山に訪れる傾向が強い。

イオンタウン郡山には、スーパーマーケットのザ・ビッグ郡山店があることに加えてファストフード店なども充実。平日には、昼間から午後にかけて高齢者や主婦が訪れるケースが多い。若者向けのカジュアルショップやスポーツ専門店、アミューズメントショップなどもあることから、平日の夕方や休日には学生やファミリーなどが多く訪れている。

そのショッピングモール内に出店しているのがパソコン工房郡山店だ。パソコン工房郡山店自体は、2000年3月に駅前でオープン。その後、2003年12月に移転というかたちで、今の場所にリニュールオープンしたのだ。

●ファミリーや女性が顧客 わかりやすい説明が奏功

パソコン工房郡山店は、パソコン工房では初めてとなるショッピングモール内への出店ということで、移転当初は、どのような販売スタイルで進めるかを模索したようだ。高橋信行店長は、「ショッピングモールに訪れるお客様の多くがパソコンにあまり詳しくないということで、パソコン専門店というイメージを前面に押し出しても、あまり響かなかった」と振り返る。ただ、近くの店舗を訪れた人が必ずといっていいほど立ち寄る。そこで、「気軽に購入できるものを充実させた」。これが功を奏し、記録メディアやフラッシュメモリ、インクなどの消耗品が飛ぶように売れた。今も、隣に100円ショップのダイソーがあることから、「小物が主力商材になっている」という。

パソコンに関しては、「本体を購入することだけを目的に来店していただくのではなく、『パソコンのことなら何でも聞いてください』というスタンスで、お客様と接するようにした」。この接客によって、近くの住民が故障などのパソコントラブルが発生した際に来店するようになった。パソコンの修理はサポート受付カウンターで対応。持ち込んでもらったパソコンを引き取ってメーカーに送るという単なる窓口ではなく、お客様にきちんとトラブルの原因を説明している。「今では、パソコンの修理を当店に依頼するため、遠方からいらっしゃるお客様も多くなった」と、高橋店長は満足げだ。2014年春にはWindows XPのサポート終了に伴う駆け込み需要があったため、「Windows 7や8の問い合わせに関して、わかりやすく説明できる体制を整えた」とのことだ。また、小物ではスマートフォン関連アクセサリの販売も順調だ。ショッピングモール内に携帯電話ショップがあって、そのショップでスマートフォンの機種変更を行ってパソコン工房郡山店でUSBケーブルなどを購入するというサイクルができているようだ。

パソコン工房郡山店は、パソコンの修理を切り口にサポートに力を注いだことで、パソコン専門店としての知名度を高めたわけだが、これは、わかりやすくて詳しい説明が必要なパソコン初級者が訪れるショッピングモールだからこそ成功したといえそうだ。「郡山市には、ほかにパソコン専門店が存在しない」という理由から、もちろんパソコン上級者も多く来店している。初のモール出店を果たし、10年以上に渡って蓄積したノウハウは、運営会社のユニットコムにとってパソコン工房を出店する際の大きな財産となった。単独店舗を構えるだけでなく、今では各地のショッピングモールで出店することにも力を入れている。

●店長が語る人気の理由――高橋信行 店長

入社したのはパソコン工房郡山店が駅前にオープンした2000年。郡山の地で店長に就任し、実績が評価されて、最近までパソコン工房福島店の店長として現場を指揮した。2014年6月、再び郡山に戻ってきた。「福島は単独の店舗でパソコン上級者が多かった。そのノウハウも生かしながら、郡山で新しいことにチャレンジしていきたい」との考えを示す。

スタッフは10人弱で、10代や20代の若者もいる。比較的若いスタッフが多いものの、接客には定評がある。「郡山は支店や支社が多いからか、春先には赴任で郡山に住むようになったお客様が多い」。このような新規の来店者に対して、いかに購入を促すかがカギを握る。

※本記事は、ITビジネス情報紙「週刊BCN」2015年1月19日付 vol.1563より転載したものです。内容は取材時の情報に基づいており、最新の情報とは異なる可能性があります。 >> 週刊BCNとは

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