「IOIをきっかけとして若い人たちの関心を呼び起こすことを期待しています」とお言葉を述べられる、秋篠宮佳子さま

87の国と地域から335名の中高生が一堂に会しプログラミングの腕を競う第30回国際情報オリンピック日本大会(IOI 2018 JAPAN)が茨城県つくば市で開幕した。つくば国際会議場で9月2日開かれた開会式には秋篠宮佳子さまもご臨席。セレモニーはすべて英語で行われるのにあわせ英語でスピーチされた。 佳子さまは「情報科学は技術革新に不可欠です。このIOIをきっかけとして若い人たちの関心を呼び起こすことを期待しています。選手の皆さんは、もしかするとすでにネット上では知り合いかもしれません。しかし実際に対面して話し合うのはすばらしいことです。お互いのコミュニケーションを楽しみ、経験を共有して友情を深めてください。皆さんがこのIOIで最善を尽くすことを願っています」とお言葉を述べられた。

開会の挨拶で壇上に立った第30回国際情報オリンピック日本大会組織委員会の古川一夫 委員長は「30回目と節目の大会の今回、日本で初めての開催を実現し、87の国と地域から選手団を迎えることができた。情報技術で才能あふれる選手諸君が、このオリンピックで本来の実力を発揮してほしい。そしてゆくゆくは、次世代の情報社会を皆さんが世界でけん引してほしい」と話した。

また来賓として挨拶に立った林芳正 文部科学大臣は「AIやIoT、ビッグデータなど、技術が急速に進展している現在、社会を大きく変える原動力は情報科学技術だ。大会に参加する選手諸君は国際社会が抱える問題の解決に必要な技術を生み出していく可能性を秘めている。今大会の経験を生かし、将来の科学技術をけん引する人材に育って欲しい」と話した。

開会式後半では、アルゼンチンから国名のABC順に代表選手団をスクリーンに映しながら紹介。1か国あたり選手4名、コーチ2名までの参加が認められているが、コーチと選手2名で参加しているトルクメニスタンやベネズエラの選手にはひときわ大きな拍手と歓声があがった。

最後に紹介されたのが日本選手団。代表選手4名と開催国に与えられた特別参加枠の選手4名も加えた計8名の選手と、2人のコーチにも大きな拍手と歓声が贈られた。

今回の日本代表選手は、北九州工業高等専門学校3年の井上航 選手、N高等学校3年の清水郁実 選手、筑波大学附属駒場高等学校2年の行方光一 選手、灘高等学校3年の細川寛晃 選手の4名。また、特別参加選手は、京都市立堀川高等学校3年の岸田陸玖 選手、灘高等学校1年の平木康傑 選手、開成高等学校1年の米田寛峻 選手、筑波大学附属駒場高等学校1年の米田優峻選手の4名だ。また、問題の翻訳などで選手をサポートするコーチ陣は、東京大学工学部計数学科4年の小倉拳 団長、筑波大学情報学群情報科学類3年の松崎照央 副団長の2名。総勢10名の選手団となる。

「IOI 2018 JAPAN」の全日程は9月1日から8日までの8日間。実際の競技は3日と5日の2日間に渡って行われる。

問題は1日3問ずつの合計6問。5時間ずつ計10時間かけて戦う。C++、Pascal、JAVAのいずれかでプログラムを組み、問題を解いていく。配点は1問につき100点。回答を間違えてもペナルティーなどはなく、計600点満点で点数の高さのみを競う。問題ごとにプログラムが回答を出すまでの制限時間が設けられており、使用できるメモリにも制限がある。より効率的なアルゴリズムによって問題を解くと高い点数が与えられるため、「力業」ではなく、より「エレガント」なプログラミングが求められる。

1日目の問題は、秘密のコマンドを探し出す「コンボ(combo)」、人間の姿と狼の姿をもつ狼男が人目につかないように旅行する方法を探る「狼男(werewolf)」、国際プログラミングコンテストの座席表の美しさを計算する「座席(seats)」の3問。コンボは多数の選手が100点満点を獲得し、比較的簡単だったようだが、狼男はやや難しく、座席は100点満点は1名のみだった。

1日目の競技が終わった9月3日時点で、トップは優勝候補との呼び声が高いアメリカのBenjamin Qi選手。唯一300点満点を獲得した。日本選手では北九州工業高等専門学校3年の井上選手が217点で同率11位タイと上位につけている。

(BCN・道越一郎)

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