日本HPが一挙に投入するタブレット端末8製品と岡隆史副社長執行役プリンティング・パーソナルシステムズ事業統括

日本ヒューレット・パッカード(日本HP)は、1月26日、ビジネス用途向けタブレット端末8機種を発表した。医療・介護向けに特化した「看護タブレット」や建築・土木の現場で使うことを想定した「頑丈タブレット」をはじめ、教室で子どもが使うことを想定して開発したタブレット端末や、手書きのノートをそのまま電子化できる新コンセプトのタブレット端末など。2月中旬から5月下旬にかけて順次発売する。法人向けの製品だが、オンラインストアのHP Directplusなどで、個人でも購入できる。

専用端末として発売するのが、「HP ElitePad 1000 G2 看護タブレット」(希望小売価格14万8000円、4月上旬発売)と「HP ElitePad 1000 G2 頑丈タブレット」(希望小売価格14万8000円・5月下旬発売)の2機種で、いずれも10.1型でWindows8.1を搭載。看護タブレットは銀イオン抗菌加工を施し、アルコールや漂白剤で拭いても問題ないきょう体にした。薬剤などのバーコードをスキャンできる「頑丈タブレット」は、屋外利用を念頭に約20時間のバッテリ駆動を実現しながら、1.8mからの落下にも耐えるタフなきょう体をもつ。立ち仕事全般での利用を想定した8型のWidows8.1タブレット端末「HP Pro Tablet 408 G1」(希望小売価格3万9800円~・3月上旬発売)も、あわせて発売する。

教育向けはいずれも10.1型タブレット端末で、Windows8.1の「HP Pro Tablet 10 EE G1」(希望小売価格4万6800円・3月中旬発売)とAndroid4.4.4の「HP Pro Slate 10 EE G1」(希望小売価格4万4800円・4月中旬発売)の2機種。背面にラバーコートを施し、落としにくく、落としても壊れにくい設計にした。インターフェース部をフタで保護し、IP52水準の防滴性能を備える。また、大勢の子どもが一度に使うことを想定し、別売のキーボードには混信がない有線接続を採用した。本体に格納できるスタイラスペンが付属し、紛失しないように本体とひもで結ぶことができる。

このほか、電子帳票入力や電子ノート、デザイン端末としての利用を想定するAndroid端末で8型の「HP Pro Slate 8」(希望小売価格6万9800円・4月中旬発売)、12型の「HP Pro Slate 12」(希望小売価格7万9800円・4月中旬発売)は、セキュアAndroidを搭載。不正なソフトによってOSが書き替えられたとき、それを自動検知して立ち上がらないようにする設計や、ハードウェアで暗号化を行うなど、セキュリティにすぐれる。また、付属する「HPデュエットペン」で、画面上で手書き入力ができる。タブレット端末の横にある紙に図面や文字を書くと、自動で取り込む機能を備える。

Windows8.1搭載で11.6型ワイドの着脱式2 in 1タブレット端末「HP Elite x2 1011 G1」(希望小売価格9万9800円~・3月中旬発売)は、米軍調達基準をクリアする堅牢性をもつ。LTEモデルもラインアップした。また、タブレット部と超高速通信規格のWi-Gigでインターフェースボックスをつなぐ「HPアドバンスト無線ドッキングステーション」をオプションで提供。ディスプレイポートやUSB 3.0、RJ45ギガビット端子などを備え、外部ディスプレイに遅延なく表示することができる。

新製品発表会で、岡隆史副社長執行役プリンティング・パーソナルシステムズ事業統括は、「今年は5年計画の4年目で、成長をつくる年。インフラベンダーとしての業界トップを目指す」とし、新製品を「モビリティ戦略をさらに強化していくための製品」と位置づけた。