「ゲレンデにいると、かっこよさ&可愛さが3割り増し!」といったことを聞いた事はありませんか?

確かに、いつもよりもかっこよく、可愛く見える、と感じたことがある人も多いのではないでしょうか。これを「ゲレンデマジック」ということがあります。
 

実際のところはどうなのか?

過去に実施されたアンケート(※1)によるとアンケート対象者約400名のうち、13.5%が「実際にゲレンデマジックにかかった経験がある」と回答。またその経験がある、と答えた人に、何割増しで良く見えるか聞いたところ、「3割増し」という回答をした人が43.2%と最も多かったそうです。

このアンケート結果だけで、結論付けるのは難しいと思いますが、統計学的にも心理学的にも、ゲレンデには"恋に落ちやすい要因"が、いくつかあると考えられます。
 

恋に落ちやすい要因1:非日常

ゲレンデ(雪山)という環境はいわゆる「非日常空間」です。環境が異なると、普段見慣れている人も新鮮な目で見る事が出来ます。
さらにいつもスーツ姿の人が、スキーウェアを着て、サングラスや帽子をしている。そんな日頃と異なる姿につい目を奪われ…それが「恋」だと感じ取ってしまうことがあります。いわば「錯覚」のような状態です。

恋に落ちやすい要因2:吊り橋効果

「吊り橋効果」とは、「揺れるつり橋を渡ったことによるドキドキを、一緒に吊り橋を渡った相手へのドキドキだと勘違いし、恋愛感情だと思い込んでしまう効果」のことです。これは、カナダの心理学者であるダットンとアロンが発表した理論です。揺れている吊り橋では吊り橋効果はありますが、揺れていない吊り橋にはその効果はない、といわれています。
この吊り橋効果に似たものが、スキーやスノーボードが上手ではない人にとっては発揮されると考えられます。

スキーやスノーボードをやったことがある人は経験的に分かると思いますが、初めて滑った時、足が固定されているせいで、自分が思っている方向とは違う方向に進んだり、止まりたくても止まれなかったり…と危機的状況を感じ、ドキドキしたのではないでしょうか?
この危機感のドキドキと、一緒にいる人へのドキドキを勘違いし(こちらもまた錯覚ですね)恋に落ちるということです。

さらにそういった初心者に対して、上手な人が手助けしてくれると、それはもう恋に落ちるのも早いのかも知れませんね。