アーティストのノリやすい音を重視(着用イメージ)

ソニーは9月5日、ステージ上でアーティストが演奏を聞くために用いるインイヤーモニターの新モデルとして、ステレオヘッドホン「IER-M9/M7」を発表した。価格はオープンで、税別の実勢価格は、上位機種「IER-M9」が13万円前後、「IER-M7」が7万5000円前後の見込み。

インイヤーモニターのIER-M9/M7

同社の子会社であるソニーミュージックに所属するプロのアーティストやPAエンジニアの協力のもと、インイヤーモニターに求められる要素を改めて追求。原音に忠実であるだけでなく、アーティストがノリやすい音とは何かに重点を置いて開発した。

新開発したバランスド・アーマチュア(BA)ドライバーユニットは、「IER-M9」で5基、「IER-M7」で4基搭載。それぞれの役割をもたせることでインイヤーモニターに求められる高音質を実現した。インナーハウジングには、実用金属の中でもっとも高い剛性を誇るマグネシウム合金を採用。BAドライバーユニットを固定して不要な振動を抑制するとともに、堅牢性にもすぐれる。

「IER-M9」のみ、振動板にもマグネシウム合金、ボイスコイルに伝送効率の高い銀コート銅線を採用。端子部には金メッキを施し、導電性を上げている。また、激しいステージパフォーマンスでもタッチノイズが発生しないように、耳にかかるコード部分はシルク編組になっている。

インイヤーモニターにふさわしい高い遮音性能と装着安定性も追求した。ドライバーは背面部の音抜け孔以外は密閉し、ノイズキャンセリングレベルに周囲の騒音を抑制。同時に音漏れも低減する。ハンガー形状の装着部は柔らかく、耳に合わせてフィッティングできる。

付属品には、ケーブルホルダー付きのハードケースや13種類のイヤーピース(7サイズのハイブリッドイヤーピースと6サイズのトリプルコンフォートイヤーピース)を用意。アーティストが自然体で演奏に集中できるように、音質以外の部分にもこだわった。