台湾ビールの多様化を象徴するのがこれ、蜂蜜ビール。想像するほど甘ったるくない

朝晩はときおり秋の風を感じられるようになった日本列島だが、亜熱帯の台湾はまだまだ厳しい暑さが続いている。

空港に降り立ち、自動ドアをくぐったときに感じるむわっとする空気。街なかを歩いていると足元から焼けるような熱気。

そんな暑い暑い台湾の夏旅にビールは欠かせない。ビール党の人も、そうでない人も、夏の台湾ではぜひビールを楽しんでほしい。

台湾では外国ビールの輸入も解禁されているが、国産ビールはホワイト、プレミアム、はたまたフルーツ味など、あの手この手で台湾人のハートをつかんでいる。

台湾のビールは総じてスッキリしていて飲みやすく、グビグビ飲むのにうってつけ。今回はそんな台湾ビールに合う台湾料理をご紹介する。

炸雞排(ザージーパイ)

見ているだけでヨダレが出そうな黄金色の雞排(ジーパイ)。夜市でよく見かける大ぶりのもの

ビール好きにナンバーワンのつまみを挙げてもらったら、トップ3に食い込みそうなのが炸雞排(鶏のから揚げ)。

「排」の字は平べったいステーキ状のものを意味するので、雞排は日本風の丸っこい鶏のから揚げではなく、もも肉や胸肉を大きく開いて揚げたもの。

台湾の唐揚げはビール&揚げ派を唸らせる。衣が厚くカリッとしていて、肉はジューシー、脂も美味しい。健康に悪いかもと言われても「今日だけは…」と言い訳していただいてしまう。

もちろん士林をはじめとする夜市でも、雞排は花形メニューだが、旅の最後に桃園空港の『新東陽美食廣場』でも食べられる。

機中はお休みタイムにするつもりで、搭乗前に一杯、また一杯というのも悪くない。

新東陽美食廣場(シンドンヤンメイシーグァンチャン)
桃園県航站南路9號 桃園国際空港 ターミナル1出国ロビー地下フードコート

TEL:03-33833116 10:00~22:00 無休

紅焼肉(ホンサオロウ)

台湾人のソウルフード、紅焼肉はビールとの相性もバッチリ。『伍條通手工米苔目』にて

台湾人にとってはソウルフードとも言える豚肉の唐揚げ「紅焼肉」。

五花肉(ウーホアロウ)と呼ばれる豚バラ肉に衣をつけてカリッと揚げ、これを薄切りにしたものだ。衣の厚みや肉の脂身具合は店によって異なり、また紅麹を使って赤く色を付ける店もある。

揚げ物ではあるが、鶏のから揚げに比べると衣にそれほど厚みがなく、そのぶん豚の脂の旨味が生きてくる。

台湾では白米やお粥の友として親しまれているが、ビールとの相性も抜群。大衆的な食堂や麺店などでサイドメニューとして売られていることが多い。

台北の下町、艋舺(万華)の『伍條通手工米苔目』も米苔目(米粉でできた麺)を扱う店だが、ビールが飲めて各種おつまみも豊富だ。サイドメニューにサクサク衣の紅焼肉を出している。最後にあっさりとした米苔目(米粉麺)でシメるのもいいだろう。米苔目は油が少なめで身体に優しいので罪悪感なくいただける。

伍條通手工米苔目(ウーティアオトンショウゴンミタイムー)
台北市貴陽街二段142號 TEL:02-23816222 7:30~19:30頃 無休

客家小炒(クージャーシャオツァオ)

遼寧夜市にある『遼寧鵝肉大排擋』の裏メニューの客家小炒。カリカリに炒められた豆腐がビールを誘う

客家小炒(客家風の炒め物)は、多民族が同居する台湾の構成要素のひとつである客家(はっか)の人々が、かつて貧しかった頃、ありあわせの材料を炒めて作ったのが始まりとされている。

客家人は中国大陸や台湾で暮らす少数派だが、頭がよく、倹約家で、料理上手として知られる。古くから台湾に根付く民族だが、本土から移民勢力に押されて苦しい暮らしを強いられたこともある。

そんな彼らがわずかな肉や豆腐、ネギなどを使って作った客家小炒はその後、台湾料理としても定着した。味が濃く、ピリっと辛みのきいた炒め物で、さまざまな具の食感を楽しめる。

焦げ目がつくほどカリッと炒められた豆腐はビールのお供にたまらない。台北の夜市のなかでも大人っぽい雰囲気の遼寧夜市にある『遼寧鵝肉大排擋』の裏メニューに絶品の客家小炒がある。

ここはビアガーデンのように外に並べられたテーブルで夜風を浴びながらビールを飲むのが最高。店名に冠されている鵝鳥肉(ガチョウ肉)のスライスもビールのつまみとして秀逸だ。

遼寧鵝肉大排擋(リャオニンアーロウダーパイダン)
台北市遼寧街83號 TEL:02−27754108 16:30~翌2:00頃 無休

「うまい肉」更新情報が受け取れます