安本美緒 安本美緒

シンガーソングライターの安本美緒が、ぴあのインタビューに答えた。

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昨年の9月にリリースした初のミニアルバム『明日が聴こえる』について聞いてみた。「制作していく中で、私の中の曖昧な部分がなくなって、自分の意思の強さに気づけた作品ですね。先にリリースしていた『おやすみなさい』以外は昨年1月のライブが終わった後に制作を開始したのですが、タイトルが閃いたのは全ての楽曲が出揃った後で、こういう出来上がりは良い意味で想像していませんでした。自分で言うのもおこがましいですが、成長を感じていただけると思います」と振り返った。

聴いた人が明日も頑張ろうと思えるような曲を作りたい、というのはこれまで彼女のインタビューで繰り返し語られた言葉だが、その想いを受け止める、という事は非常にパワーのいる作業だ。それでもこの作品では彼女がその想いを受け止めるという事を決めたような、力強さ、意思の強さが詰まっている。彼女は「ファンの皆さんにはライブでも音源でも、どんな気持ちでも投げてくれて構わないよ、と思っています。それを全て包み込んで、良い形で返すという事が、私の表現だと思っているので、これからも是非期待してほしいですね」とファンへの想いを口にした。

「収録された曲全てが同じレベルに達するのが、ミニアルバムのテーマのひとつだった」と回想するほど、粒ぞろいの楽曲が揃うが、中でも思い入れの深い1曲を選ぶとすると、という質問に彼女は「『おやすみなさい』と『レイ~受け継ぐ命~』は比較的短い期間でできた曲なのですが、逆に1曲目の『Atom』は時間がかかった曲ですね。私が1番最初に作曲した楽曲で一番歴史があって愛着があったので」と説明。どういった点が時間がかかったのか聞くと、「『Atom』というタイトルは、誰もが立ち止まってしまう時に、もう一度歩き出すのは誰かの後押しだったりするけど、本当は元々自分の中にある本当に小さな勇気や涙が後押ししてくれてるんじゃいないかと気づいて、この曲を書いたんです。なので、これ以上小さなものはない、すべてのはじまりという意味のタイトルをつけたくて、原子記号からつけたんですね。だからそのタイトルに負けないように、もう一度歌詞ときちんと向き合ってみようと何度も推敲しました。昨年のワンマンでは1曲目に古いバージョンで、最後に歌詞を書き改めたバージョンで披露したのですが、そういう意味で、この曲は私の覚悟が一番良く分かる楽曲になっていると思います」と語った。

5月16日(土)に開催される次回のワンマンについて話を聞くと「初めての指定席での公演なので、プレッシャーも感じつつ、念願だったので感無量です。今の私には大きな目標なので、5月までにしっかりと音楽を磨いて準備をしていきたいです。そのひとつのゴールを、ぜひ見届けてほしい。今回の作品でもそうですが、昔を知っている方が“安本美緒でもこんな挑戦をしたのだから、自分も頑張ろう”と思える、そんなライブになれば良いなと思います。もちろん、私のライブを見た事ない方も、満足できるようなライブにしたいですね。」と力強く語った。