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世界中の女性が待ちに待った映画が、2月13日(金)、ついに公開される。

「フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ」は、全世界で1億部以上を売った三部作小説の1作目。SMを含む過激なセックス描写が売りで、中年女性に圧倒的な支持を受けたことから、“マミー・ポルノ”とも形容された。

ストーリーはいたって単純。無垢な若い女性が大金持ちのハンサム男に見初められるという、いわばシンデレラ物語だ。主人公アナスタシアは、大学卒業を目の前に控えた処女。友人の代理で、学生新聞の取材のため、大成功を納めている企業家クリスチャン・グレイのもとを訪れ、心を惹かれる。

 

  

だが、グレイは、本当の恋愛を信じず、女性を取っ替え引っ替えしては、肉体関係だけという契約を結んできた、やや冷酷な男性。アナスタシアにも同じ提案を持ちかけるが、彼女にほかの女性たちとは違うものを感じるグレイは、経験の浅い彼女に配慮して、大好きなSMは控え、普通のセックスで良いと珍しく妥協をする。一方、彼のおかげで性の快楽に目覚めたアナスタシアは、どんどん大胆になっていくのだった。

原作はバカ売れしたが…

原作者E.L.ジェームズは、このシリーズでデビューを飾った新人女性作家。映画化に関しても深く関わり、プロデューサーにも名を連ねている。主演に誰が選ばれるのか、ファンの間ではあらゆる憶測がなされ、エマ・ワトソンやライアン・ゴズリングらの名前もささやかれたが、ジェームズやサム・テイラー=ジョンソン監督(『ノーウェアボーイ ひとりぼっちのあいつ』)らが選んだのは、「パシフィック・リム」のチャーリー・ハナムと、ニューフェイスのダコタ・ジョンソンという意外な顔ぶれだった。

原作がバカ売れしているだけに、誰が選ばれても文句を言う人はいたに違いないが、このキャスティングが発表された後には、一部のファンの間で反対運動が起こっている。そのプレッシャーのせいか、あるいはヌードだらけの撮影への躊躇もあったのか、撮影開始を前にしてハナムは降板。代わりに、イギリス人のモデル兼俳優のジェイミー・ドーナン(32)が決まったが、製作の遅延を受けて、公開予定日も半年後ろ倒しになった。