名優ウィリアム・H・メイシーが初監督作を語る

2015.2.13 10:3配信
『君が生きた証』で初監督を務めたウィリアム・H・メイシー(C)2014 Rudderless Productions LLC. All Rights Reserved.

銃乱射事件でひとり息子を失った父親が、息子が書き残した曲を歌い継ごうとする感動作『君が生きた証』。監督は『ファーゴ』『マグノリア』など数々の名作に出演、最近ではTVシリーズ『シェイムレス 俺たちに恥はない』の主演している名優ウィリアム・H・メイシー。ハリウッド中の尊敬を集める63歳のベテランが、監督デビューという新しいチャレンジについて電話インタビューで語った。

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舞台からキャリアをスタートさせ、映画界でも35年のキャリアを誇るメイシーだが、長編映画を監督したのは今回が初。メイシーはその理由を演劇用語になぞらえて「人生の“第三幕”は短いからね」と語る。「50歳になった時に妻から『いよいよ第三幕が始まるわね、あなたの望みはなに?』と訊かれて、自分がいつかやってみたいと思っていた監督業を実現させるべきだと気付いたんだ」

エージェントから送られてきた脚本を気に入って選んだ『君が生きた証』だったが、低予算の企画にも関わらず「湖で50艘のヨットがレース」「街中でロックフェス」といった部分は読み飛ばしてしまっていたという。それでも実現にこぎつけたのは、ひとえに脚本に惚れ込んだメイシーとスタッフの献身と努力の賜物だった。

「子供を亡くした父親という切り口から、いままでに観たことがない物語を語っていることに惹かれた」とメイシー。「さらに数カ月かけて改稿を重ねたんだ。映画の中盤で感情面でのどんでん返しとも呼べる展開があって、あの構成を思いついた時に『これで完成するぞ!』と思ったね」

また主演のビリー・クラダップやアントン・イェルチンが自ら演奏して歌う楽曲が素晴らしく、音楽映画としても出色。「主人公にとっても観客にとっても、死んだ息子の内面を知る唯一の手がかりが音楽なんだ。それに僕はビートルズ世代だから、彼らに負けないくらいの名曲が欲しかった。自らハードルを上げてしまったけれど、楽曲を提供してくれたソリッドステートの2人も、スコアを書いてくれたクレム・スナイドのイーフ・バーズレイも天才的な仕事をしてくれたよ」とコラボしたミュージシャンたちを絶賛する。

劇中ではバンドのベーシストとしてシンガーソングライターのベン・クウェラー、息子のガールフレンド役でセレーナ・ゴメスと本職のミュージシャンも登場。この2人にメイシーが加わったサントラ収録曲『HOLD ON』のMVでは3人一緒に演奏するなど、初監督でなくメイシーのミュージシャン的な側面も新鮮だ。

『君が生きた証』
2月21日(土)より全国公開

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