コードレススティッククリーナ「iNSTICK」

三菱電機は、空気清浄機能を搭載するコードレススティッククリーナ「iNSTICK」を3月1日に発売する。価格はオープンで、税別の実勢価格は7万円前後の見込み。

クリーナーを充電台にセットすると、一体化してポール状になるデザイン。充電中でも部屋のインテリアにとけ込むようになっている。遠心力でゴミと空気を分離するサイクロン式を採用。同社独自の風速毎秒60mの高速旋回流で、粒子径0.3μm以上の微細なごみを約99.9%以上キャッチすることができる。

ゴミをためる集じん部と、ゴミを遠心分離するサイクロン部を別にした独自構造を採用。たまったゴミが風でかくはんされるのを抑制し、掃除中に気になる排気のにおいを約73%低減。強い吸引力持続と、きれいな排気を両立した。サイクロンボックスは水洗いに対応しており、簡単に手入れができる。

内蔵リチウムイオンバッテリを内蔵し、標準で約20分、強の場合で約10分の駆動が可能。加速度センサを内蔵し、動作を自動認識し、動作を中断すると約30秒後に運転が止まる省電力機能を備える。パイプを外し、ブラシを装着するとハンディクリーナーとしても使用できる。

独特なのが、充電台に備えた空気清浄機能だ。「HEPAフィルター」を採用した空気清浄機能は8畳の部屋の空気を約51分できれいにする。充電台の空気清浄機はクリーナーと別に単体で動作し、掃除機をかけているときは自動で「強」になって舞い上がったホコリを吸引し、掃除後は自動で弱運転となる。

クリーナー本体は幅226×奥行き195×高さ1053mmで、重量は約2.1kg、充電台にセットした状態は幅250×奥行き252×高さ1087mmで、重量は約4.7kg。

●実機の簡単レビュー 吸引力◎ 使いやすさ

発表会の会場には実機のタッチ&トライコーナーがあり、いち早く試すことができた。やはり、一番目を引いたのはそのデザインだ。スティック型のコードレスクリーナーというと、海外ブランドの製品がやはり人気。ハッキリとした、ビビットなカラーを採用しているものが多く、部屋に置いたとき、インテリアとして際だつ。

「iNSTICK」は、円柱形の、無駄な凹凸がないスッキリとしたデザイン。カラーも落ち着いたシャンパンゴールドで、部屋のなかにうまくとけ込む。例えば和室に置いても違和感がなさそうだ。

スティッククリーナーを選ぶとき、気になるのがやはり吸引力だ。コードレスの分、電力が足りず、吸い込む力が弱くなりやすい。各社のテレビCMを見ていてもフローリングで使用しているシーンが多く、カーペットは苦手なのではと心配してしまう。

タッチ&トライコーナーでは、カーペットの上に小麦粉を撒き、吸い取らせるデモンストレーションを実施していた。パワーブラシを採用し、カーペットの表面の粉を吸い取るだけではなく、毛と毛の間に潜り込んだ粉もしっかりと掻きだしていた。

ただ一点気になったのが電源ボタンの位置だ。スティッククリーナーのいいところはゴミやホコリが気になったとき、さっと掃除ができる点。「iNSTICK」は、重さから考えても軽々と片手で持つことができる。ところが、電源ボタンがグリップのやや下の方についている。

男性の大きな手であれば、グリップを握りながら電源ボタンを押すことができる。ところが女性の手ではなかなか電源ボタンが遠く、もう片方の手でクリーナー本体を支えながら電源ボタンを押さないといけない。掃除中に誤って電源ボタンを押さないための工夫だと思うが、できることならもう少し上部につけてほしいと思った。

スティッククリーナーとしての吸引力、使いやすさは申し分ない。さらに、他社にはない空気清浄機能を搭載している斬新さは面白く、便利だと感じた。7万円と少々値段は高いが、その価値は充分ある。ロボット掃除機「ルンバ」のように、プレゼント用としての需要もあるのではないだろうか。