何でも舐めたがる時期の乳児のいる家庭では、有線よりワイヤレス充電のほうが便利かもしれない

【子持ち視点のデジタル評・1】 子どもは2014年生まれの3歳。もうすぐ4歳になる。手のかかる乳幼児の世話を初めて経験して以降、意識が変わった家電・デジタル製品に対する評価を連載形式で紹介していく。 総じて、家電・デジタル製品は安全面や使い勝手の面で、幼い子どもへの配慮が欠けている。子どもへの気配りが必要な時期は0~1歳、長くとも3歳程度までと、ごく短い期間だからだろう。「人生100年時代」といわれるなか、マーケティング面で、ますます子ども対策はないがしろにされそうだ。

ケーブルを舐めたがる0歳児に困った!

先に掲載した記事<さよならマイクロUSB 裏表なしのType-Cでストレス軽減>(https://www.bcnretail.com/market/detail/20180912_85189.html)でも触れた通り、過去4年間に、自宅、職場、持ち歩き用に、Lightning/マイクロUSB/USB Type-C対応ケーブルを計7本(100円ショップ購入分を含めると計8本)購入した。うち7本が子どもが生まれてからだ。

理由は二つ。生後8か月頃から1歳を少し過ぎる頃まで、子どもが、家中のあらゆる物を舐めたがり、特に頻繁に舐められたLightningケーブルは、唾液の水分の影響で、水濡れ時と同様、充電できなくなってしまったからだ。

当時、iPhone付属の純正Lightningケーブルではなく、別途、購入したサードパーティー製の複数のLightningケーブルを使っていた。しかし、短期間で連続して壊れ、新たに使い始めたApple純正Lightningケーブルもすぐに故障。最終的に全て壊れ、新規購入する羽目になった。子どもの舐める行為が落ち着いた後も、コネクタの抜き差し、雑な取り扱いによる断線・接触不良で使えなくなり、買い直している。

もう一つの理由は、AndroidスマートフォンやノートPCなど、さまざまな機器で利用できる新規格「USB Type-C」搭載機器を試用する機会が増え、付属品ではなく、自前で充電用ケーブルを用意したほうがいいと判断したからだ。Type-Cケーブルの購入に関しては、自己都合なので納得している。

そもそもLightningは耐久性が低いのでは? という疑念

子育てを経験して初めて、乳児は、発達過程で何でも口に入れて確かめる時期があり、中でも純正Lightningケーブルは水濡れに弱く、壊れやすいと知った。

この実体験から、iPhone/iPadユーザーは、「出産準備アイテム」の一つとして、Ankerやロジテックなどの高耐久Lightningケーブルをあらかじめ購入し、故障に備えておいたほうがいいとアドバイスしたい。また、故障率を考慮すると、まずは製品に付属する純正ケーブルを使用したほうがいいだろう。

9月21日発売の新モデル「iPhone XS Max/XS」と10月26日発売予定の「iPhone XR」は、引き続きLightningコネクタを採用。別名「おくだけ充電」とも呼ばれ、Qi(チー)規格に準拠したワイヤレス充電にも対応する。

第1子の出産を控えたカップルは、乳児の舐め対策として、ワイヤレス充電に対応する「8」以降のiPhoneやAndroidスマートフォンに買い替え、普段はワイヤレス充電パッドの上に置いて充電し、充電パッド本体を充電するUSBケーブルは子どもの手の届かないように工夫すると、より抜本的な対策になるだろう。

子どもから目を離す時間が多く、耐久性を考慮せず、ごく普通のケーブルを使っていたという反省もあるものの、コネクタから抜けやすく、壊れやすいLightningの規格自体にも問題があったような気がしてならない。出産前と後で、評価ががらり変わったNo.1はiPhoneだ。(BCN・嵯峨野 芙美)

(続く)

育児休業などで中断を挟みつつ、ライター歴10年超。自身の体験をもとに、オリジナルのコンテンツを発信します。

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