アマゾンジャパンの新オフィスが目黒セントラルスクエアオフィスにオープン

アマゾンジャパンは、東京品川区の目黒セントラルスクエアオフィスにオープンした新オフィスをメディアに向けて9月19日に公開した。国内オフィスは同じ目黒エリアにあるアルコタワーとアルコタワーアネックスに続く3拠点目で、10月1日に稼働する。

Amazonが日本に上陸したのは2000年。当初の社員数は100人程度だったが、18年で6000人以上に拡大。今後、さらに1000人の増強を予定しているという。新たなオフィスに入居するのは、AWS(アマゾン ウェブ サービス)やAmazonプライムビデオ、Amazonミュージック、Amazonデバイスなどの事業に属する従業員。AWSを利用するスタートアップ企業の支援を目的としたAWS Loft Tokyoが入居しているのも特徴だ。

内覧前の記者会見を開催した21階フロアは、受付やセミナールーム、会議室を配置。木目を基調としたフロアは緑を至るところにレイアウトし、温もりのある空間を演出している。

27階フロアの社員用食堂は、Amazonらしい遊び心が満載。ボックステーブルや絶景を一望できるカウンター席のほか、卓上ゲームが楽しめるテーブルを用意。カード麻雀やチェス、オセロ、囲碁などさまざまなゲームを楽しむことができる。社員同士の交流や気晴らしとして活用するのが目的だという。

メニューは、健康志向のあらゆるジャンルが揃い、多数のグローバル人材が働く同社のこだわりがうかがえる。そして、支払いはキャッシュレス決済のみ。先日リリースしたばかりのAmazonペイメントによるQRコード決済、もしくはクレジットカード決済を利用することができる。

18階フロアの執務室は、アドレスフリーで各社員がどの場所で作業をしても良い。見学時には、私物をロッカーに預け、最低限のツールで仕事をする社員の様子を見ることができた。21階フロアと同じく豊富な植物は、癒し効果だけでなく緩やかな仕切りとして、プライバシー空間の確保にも一役買っていた。リフレッシュ効果を狙ったストレッチ用の器具を備え付けた柱もある。

社員のヘルスケアやデバイスメンテナンスのための施設を設けている17階フロアにあるのは、マッサージルームや授乳室、礼拝室など。性別や国籍、宗教を超えた配慮が行き届いている。各部屋は、社内システムから予約することが可能。PCやスマートフォンの周辺機器をレンタルできるIT KIOSKもユニークだ。

内覧会前の記者会見では、衆議院議員で自民党の広報本部長・IT戦略特命委員長を務める平井卓也氏が祝辞を述べた。平井氏は、「日本の職場は旧来のシステムに莫大な投資をしてきたため、切り替えに消極的なところがあるが、パフォーマンスの差は明らか」と新オフィスの機能性について言及。加えて、「働き方改革を進める国にとって、推進すべきモデルケース」とコメントした。(BCN・大蔵 大輔)