ソフトバンク コマース&サービスの「CLIDE 8.9」

軽量で持ち運びしやすいWindowsタブレット端末は、家のソファーでインターネットを楽しんだり、外出先で仕事の書類をチェックするなど、活用の幅が広い。自宅や会社で使っているソフトをインストールすることができるのもWindowsタブレット端末のメリットだ。ラインアップが増えているいま、どれを選べばいいのか迷っている人も多いだろう。今回は、ソフトバンクコマース&サービスの注目のWindowsタブレット端末「CLIDE 8.9」を試した。

「CLIDE 8.9」は、コストパフォーマンスにすぐれたWindowsタブレット端末だ。実売価格は税別2万6800円と、8.9インチディスプレイを搭載したモデルとしては、比較的安価なグループに入る。しかも、ディスプレイは、10点マルチタッチ対応の高画質なIPS液晶を採用している。解像度はWUXGA(1920×1200)と高精細で表示領域は広く、ウィンドウを並べての作業がしやすい。

CPUは、クアッドコアの「インテル Atom プロセッサ Z3735F」を搭載し、メインメモリは2GB。ストレージは32GB eMMCと少々心許ないが、microSDカードスロットとUSBポートを搭載しているので、microSDカードや外付けのストレージでまかなえるだろう。OSは、「Windows 8.1 with Bing」を採用している。バッテリの連続駆動時間は7時間と十分だ。

●フルHDの再生にも問題のない納得のパフォーマンス

高画質なIPS液晶を搭載する「CLIDE 8.9」。だから、動画再生用の端末として活用したいという人も多いだろう。そこで「YouTube」の1080p動画を再生してみたところ、画面の発色もよく、滑らかに動画が再生できた。

一方で、音質には少々不満が残る。「CLIDE 8.9」は、ステレオスピーカーを搭載するが、低音の響きが弱く、高音も伸びが足りないように感じる。とはいえ、2万円台の薄型タブレット端末に音質を求めるのは酷なこと。良音を楽しみたいのであれば、外付けのスピーカーやイヤホン、ヘッドホンなどを利用しよう。

また、画面の大きなWindowsタブレット端末で写真を閲覧したい人も多いだろう。1620万画素のデジタル一眼レフカメラで撮影したJPEG画像を開いても、ストレスなく表示された。Windowsの機能を利用したスライドショーもスムーズで、普段はデジタルフォトフレーム代わりにも使用できそうだ。もちろん、テキストファイルや文字中心の書類をPDF化したファイルなら、待たされることなく表示できる。事務仕事を「CLIDE 8.9」で処理したいという要望にも、十分に応えてくれるだろう。

●持ち歩いて、屋外での使い勝手をチェック

「CLIDE 8.9」を外に持ち出してみた。重さは約495gと、8.9インチのタブレット端末としては標準的な重さだが、持ち運びに苦労することはない。フラットなデザインなので、カバンなどにスッキリ入れて持ち運びすることが可能だ。片手でしっかりと握り持てる重さと厚さで、電車のなかで片手で持ってインターネットなどを楽しむことができる。

屋外だと、直射日光の当たる場所では、画面を視認することが難しかったが、日影などの明るさが落ちる場所では問題なく使用できた。明るい屋外で使用することが多い人は、画面の輝度を高く設定しておくといいだろう。

2万円台半ばと、8.9インチのWindowsタブレット端末としては割安ながら、WUXGA液晶を搭載した「CLIDE 8.9」は、動画や写真の閲覧など、一般的な性能を十分にもっている一台といえるだろう。タブレット端末のソフトウェアキーボードが使いにくい場合は、モバイルタイプのBluetoothキーボードを併用すれば、文字入力は快適。長文の文章も苦労なく作成できる。「CLIDE 8.9」は、プライベート、ビジネスともに、いろんなシーンで活用できる一台だ。(ライター・星政明)