藤野涼子

直木賞作家・宮部みゆきのミステリー大作を映画化した『ソロモンの偽証 前篇・事件』の完成披露試写会が2月23日に都内で行われ、本作に大抜てきされ役名で女優デビューを飾る藤野涼子をはじめ、佐々木蔵之介、尾野真千子、成島出監督ら総勢16名のスタッフ、キャストが駆けつけた観客5000人の前に“出廷”した。

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現在15歳の藤野は、「何が真実で、何がウソなのか。この映画を見て深く考えてもらえれば」と緊張した面持ちであいさつ。それでも、今まで経験した“偽証”を問われると、「お母さんが大事にしていたコップを割ってしまい、その罪をお父さんになすりつけてしまって…。今日、この場で初めて告白したので、家に帰るのが怖いです」とティーンらしい初々しさを披露した。

一方、涼子の父親を演じる佐々木は、「真冬のシーンを真夏に撮ったので、雪も綿なんですよ」と撮影現場の“ウソ”を暴露。23年後の成長した涼子役の尾野は、「まだ売れていないとき、心配かけたくないので、実家に帰っても『仕事があるから、戻るね』ってウソをついた」と苦労話を語った。

作家生活25年を迎える宮部が構想15年、執筆に9年以上をかけた同名小説を、2部作で映画化。映画は、クリスマスに起こったひとりの生徒の死をきっかけに、ヒロイン・涼子の呼びかけで、生徒たち自らが“校内裁判”を開廷し、悲劇に隠された真実を紡ぎ出していく様を描く。

成島監督は「ここにいる子どもたちが、毎日泣いたり笑ったりしながら、一丸になって完成させた」と感激しきり。完成披露試写会には板垣瑞生、石井杏奈、清水尋也、富田望生、前田航基、望月歩、夏川結衣、黒木華、田畑智子、塚地武雅、松重豊、小日向文世が同席した。

『ソロモンの偽証 前篇・事件』
3月7日(土)公開

『ソロモンの偽証 後篇・裁判』
4月11日(土)公開

取材・文・写真:内田 涼