キム・ヒョンジュン ©Digital Adventure
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数曲のバラードを続けると、会場を見渡し、「どうしてそんなに揃ってるの? みんなタイミングを合わせるためにリハしたの?」と無線制御されるLEDペンライトを知らずに不思議な様子。グリーン以外に光るライトを見て、「感動したけど、普段見る色じゃないから他の歌手のライブのゲストに来た気分」といって「僕の色!」とグリーンを要求。そんな、子どもがおもちゃで遊ぶように無邪気な一面を見せるところもヒョンジュンらしい。

冒頭に「ひとりひとりに会いに行きます」と言っていたが、『Kiss Kiss』でヒョンジュンは2階席に出現。『Lucky Guy』でゆっくりと客席を歌い歩き、『Beauty Beauty』でアリーナ席に降りると、客席のイスの上に立ちあがりその場を即席のステージに変える。ファンも近くに来てくれるヒョンジュンになだれ込むことなく、曲を盛り上げることでそれに応える。ファンとヒョンジュンの信頼感のようなものがそこには見えた。    

リダの10年を見守ってきたファンにとってもうれしかったのは、SS501の曲を歌ってくれたこと。『Love Like This』ではサビのダンスだけではなく、トリプルS(あえてこう呼ばせてもらう)の完璧なコールに懐かしさがこみ上げ、アコースティックアレンジになった『僕の頭が悪くて』では、2コーラス目をヒョンジュン自身のギター弾き語りで聴かせてくれた。そしてSS501としてラスト・ソング『Let Me Be The One』で会場に広がったパールライトグリーンの海が2010年をフラッシュバックさせ、ファンの目に涙が光った。

この日は、ことあるごとに感謝を口にしていたヒョンジュン。中でも「生まれ持って何かを持ってるわけじゃない。僕はこんなにも愛してくれる皆さんに愛されるために生まれてきた。僕が天から与えられたのは、歌や演技(の能力)ではなく、出会いの運。家族、友人、スタッフ、そしてファンの皆さんと出会って30年の3分の1を過ごせた」という言葉が印象的だったが、言葉だけではなく『僕が生きているのは』では、「僕が今まで歌ってきた理由、そして歌えてきた理由は皆さんがいたから。だから、永遠にしまっておけるように、1曲だけ撮影を許可します」とファンに彼からのプレゼントが。「どの歌より胸がつまる」と彼がいうこの曲を会場に来られなかったファンも含め、彼を愛する人たち全員で共有してほしいという強い想いがあったようだ。

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