遠藤保仁(ガンバ大阪) (c)J.LEAGUE PHOTOS 遠藤保仁(ガンバ大阪) (c)J.LEAGUE PHOTOS

Jリーグのシーズン到来を告げる戦いが、いよいよ明日に迫った。2月28日(土)、舞台を日産スタジアムに移して行われる『FUJI XEROX SUPER CUP 2015』のことだ。三冠を達成したガンバ大阪とリーグ戦で逆転優勝を許した浦和レッズは昨季と同様に、2ステージ制で争われる『2015明治安田生命J1リーグ』でも優勝戦線をリードすることだろう。まさに今季の試金石となる対戦と言える。

前線に赤嶺真吾、中盤に小椋祥平をピンポイント補強したG大阪は、ふたりで19ゴールを挙げた宇佐美貴史&パトリックがシーズン開幕から戦えるのが最大の上積みだ。対する浦和は、ズラタン、石原直樹とユーティリティ性の高いFWとともに、左サイドに高精度のクロスを誇る橋本和が加入。興梠慎三不在で攻撃力ダウンに見舞われた昨季終盤の課題を解消する。

不安もある。ご存知の通り、両クラブとも『ACL』初戦で敗戦した。ホームで広州富力(中国)をホームで迎え撃ったG大阪は、引いて固める守備を崩し切れず、カウンターとセットプレーからゴールを許し、0-2の黒星発進となった。アウェイに乗り込んだ浦和は、水原三星(韓国)の猛攻に耐えながら先制したが、1-2と逆転された。G大阪は中3日、浦和は中2日でどのように修正してくるかが、注目される。

そこでクローズアップされるのが、遠藤保仁(G大阪)と柏木陽介(浦和)である。昨季MVPの遠藤はゲームをコントロールする。攻撃が単調になった時や攻め手がない時に、遠藤の存在感がひと際大きくなる。じっくり時間をかけて攻めるのか、手数をかけずに仕掛けるのか、チームの指針を決めるのが背番号7だ。高精度なキックやミドルレンジからのシュートも相手DFの脅威となる。

柏木は昨季と同様にシャドーの一角に入るのか、中盤の底に陣取るのか、まずポジションが気になるところ。シャドーに入ればシュートやアシストなど、ゴールに絡む仕事が求められる。中盤の底ではフィニッシュに絡むだけではなく、ゲームを司る働きが必須となる。それとともに、守備に割く時間も必然的に長くなるだろう。ただ、柏木の魅力は攻撃力にある。攻守のバランスが重要だ。

2月28日(土)・日産スタジアムでキックオフを迎える『FUJI XEROX SUPER CUP 2015』G大阪×浦和で、チームを勝利に導くのは背番号7か背番号8か。結果とともに、開幕が1週間後に迫る『明治安田J1』も睨みつつ、意義あるチャレンジもしなければならない。遠藤と柏木ならば、チームのその高い要求に応えられることだろう。チケット発売中。