辻直人(川崎ブレイブサンダース) 辻直人(川崎ブレイブサンダース)

3年目のシーズン到来を告げる『B1リーグ2018-19』開幕戦は川崎ブレイブサンダースに凱歌が上がった。前年東地区優勝、B1準優勝を果たした千葉ジェッツからの勝利が持つ意味は大きい。川崎は開幕戦に2年連続で敗戦を喫してきた。しかも、舞台は熱狂的なブースターを誇る千葉のホームである。さらに、川崎は初代MVP&得点王ニック・ファジーカスを欠いていた。アウェイチームを三重苦が襲っていたのだ。

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試合開始早々に川崎が主導権を握る。千葉のシュートがリングに嫌われ続ける中、辻直人が連続3Pシュートを決めるなど残り6分55秒時点で8-0とランに成功。その後、千葉はフリースローで確実に加点していくものの、第1Qは川崎が16-11とリード。千葉は8本放った3Pがすべて失敗したのが響いた。第2Qは千葉のトランジションオフェンスが機能し出して33-30と逆転。

第3Qは再び川崎ペースに。コートの幅を最大限に生かしたパス交換で千葉に的を絞らせずに辻の3P、新助っ人のバーノン・マクリンとシェーン・エドワーズのダンクなどで58-55と逆転。第4Qも川崎の勢いは止まらない。PG篠山竜青、頼れるシックスマン藤井祐眞が躍動。残り4分57秒、篠山の3連続得点で74-61として勝負あり。結局、81-72で川崎が開幕戦白星を手繰り寄せたのだ。

白星発進となった北卓也ヘッドコーチは「久々に開幕戦で勝ててうれしい。千葉を72点に抑えたのでディフェンスは良かったのかなと思う。5月の(CHAMPIONSHIP)準々決勝でここで負けた。選手たちはその時の悔しさをパフォーマンスとして出してくれた。ニックはまだ100%ではないので、私の判断で出さなかった。ニックがいない中、これだけの試合ができたのは選手たちの自信になる」と手応えを口にしつつ、6日(土)のファジーカスの起用については「まだわからない」と煙に巻いた。

篠山が「(ファジーカスの欠場となったが)動揺せずに、スタートの5人だけじゃなくて出場した選手全員が、今日はいいところを出せた」とチームの勝利を強調すれば、辻も「ディフェンスもハードに守れていたし、速攻にもつながり、すごくいい展開でバスケットができた。4Qの最後までそれを続けられたのが勝因」と試合を振り返った。さらに藤井も「ファジーカスが出られないということで、全員バスケで総力戦になると思っていた。控えの僕らが同じようにハッスルしないといけないと思ってプレーした」と胸を張った。

『B.LEAGUE 2018-19』開幕戦GAME2・千葉×川崎は1日置いて10月6日(土)・船橋アリーナにてティップオフ。当日は先着5500人にオリジナルTシャツ、来場者全員に特製ステッカーをプレゼント。川崎の連勝スタートか、千葉がイーブンに戻すのか。チケットは残りわずか。