あなたはお酒飲める方ですか?

朝までオールナイトで飲む事もしばしば…という人もいれば、一口もムリ! という人も居ますよね。

飲める人からすれば「飲まないだけで本当は飲めるんじゃない?」と思ったり、飲めない人からすると「何であんなに飲めるのか、お酒の美味しさが分からない」と思ったり、お互いに不思議なものですよね。

欧米人には全く飲めない人はいない!? なんて話もありますが、「飲める人」と「飲めない人」では、いったい何が違うのでしょうか? 
お医者さんに解説してもらいました。
 

アルコールは身体の中でどうなってるの?

まず、アルコールは以下の3つのステップで分解されます。

ステップ1:胃と小腸から吸収され、肝臓へ
ステップ2:肝臓でアルコール脱水酵素(ADH)によって、アセトアルデヒトに分解
ステップ3:アセトアルデヒド脱水素酵素(ALDH)の働きで、酢酸(お酢の成分ですね)に分解されて、最終的に水と炭酸ガスになって体外に排出

ここで発生するアセトアルデヒドは、体にとっては、有毒です。
そのため、体内にアセトアルデヒドが溜まると顔が赤くなったり、吐き気、動悸、頭痛といった、不調が発生する場合がります。

二日酔いの原因も、このアセトアルデヒドがきちんと分解されず、溜まっているためだといわれています。
 

お酒が飲める人、飲めない人はここが違った!

アルコールの分解に必要なALDHには、アセトアルデヒドが増えないと働かないタイプ(ALDH1)、少量のアセトアルデヒドでもせっせと分解するタイプ(ALDH2)の2つのタイプがあり、お酒を飲んだときは、ALDH2が主に働きます。

そして、このALDH2は次の3つに分類できます。

1:お酒に強い人⇒「高活性型」ALDHの働きが強いタイプ
気持ちよく酔うことができます。日本人では56%しか持ち合わせていないいっぽうで、欧米人はすべての人に備わっており、そのため欧米人には「お酒をまったく飲めない」という人がいません。

2:お酒に弱い人⇒「低活性型」ALDHの働きが弱い人
有毒のアセトアルデヒドが溜まってしまうので、すぐに気持ちが悪くなってしまいます。日本人の約38%がこのタイプです。

3:お酒を全く飲めない人⇒「不活性型」ALDHの働きが全くない人
お酒を全く受け付けることができません。日本人の約6%がこのタイプです。