――自分だったらこう戦う、とか作戦を考えてみたりしましたか?

中村:戦車って場所によって装甲の強度が違うので、だいたいお尻の方が装甲が薄いから後ろを狙って、とか。足元の履帯を狙って破壊して動かなくするとか。ちょっと考えましたが、やっぱり1両のフューリーで、ティーガーに勝つのは無理ですね(笑)。

――『ガルパン』のあけびちゃんも名砲手なので、“フューリー”のいい戦闘員になれるかもしれないですね。

中村:なれますかね(笑)。アニメだと試合の何分間ですが、本当に戦車乗りだったら、ずっとその中にいなければいけないですし、何かあればそのまま鉄の棺桶ですし、リアルは気が動転しちゃって大変だと思います。

実際戦車に乗せていただいたこともあるのですが、戦車の中から見えるのって本当に狭い範囲で、全然周りとかも見えなかったです。なので、いつ後ろから敵が来るか考えると怖いですね。

――中村さん自身もプラモデルがお好きなんですよね?

中村:作ります。戦車もちょこちょこ作っていますね。というかプラモデルは主に戦車が多いです(笑)。

――“主に”戦車を作られるのですか! その魅力はどういったところでしょうか?

中村:本当に最初に見たのは子供の頃だと思うんですけど、秋葉原にある模型屋さんのショーケースに飾ってあったのを見たんです。それが戦車だけじゃなくて、ちゃんと周りも映画のワンシーンのように再現されたジオラマみたいなもので。それで「カッコイイ!すごい!」ってなって、そこから戦車模型を作るようになりました。

――でも戦車以外にも戦闘機や戦艦などもありますが、戦車にこだわる理由は?

 

  

中村:簡単な接着剤などを使わない模型に慣れている人には、戦車模型自体が難しいと思われがちなんですけど、戦車模型ってけっこう適当でよくてですね(笑)。飛行機とかは、あまり汚れのない、キレイな状態が完成品として見られるものなんです。

でも戦車って、破壊されていたりとか泥まみれだったりだとか、そうやって汚してあると、その方がカッコイイみたいな世界で。だからそんなに細かいところをこだわらなくても作れちゃうところがあるんですよ。実際私も綺麗な完成品より、すごい汚れていたりする方が、作品としては好みです。キレイに作るだけじゃないというところに、戦車の面白みがありますね。