<地域No.1店舗の売れる秘訣・J&Pテクノランド>情報機器では他店に負けない 日本屈指のPC専門店の地位を確立

2015.3.9 10:31配信

日本の三大電気街の一つだった大阪・日本橋のでんでんタウン。今では、ほんのひと握りの専門店だけが生き残っている状況だが、そのなかで、PCを中心に情報機器で他店に負けない豊富な品揃えの店舗として高い評価を受けているのが上新電機のJ&Pテクノランドだ。PC専門店のなかでは日本屈指の大型店舗に位置づけられ、PCやPC関連の販売で自他ともに認める地域No.1店舗の地位を確立している。

J&Pテクノランド

店舗データ

住所 大阪府大阪市浪速区日本橋5-6-7

オープン日 1981年10月

売り場面積 約3300m2

従業員数 およそ55人

●PCやサブカルチャーが混在する街 J&Pテクノランドは約30年の歴史

でんでんタウンは、かつて日本の三大電気街の一つとして、PCや組み立てPC用パーツを販売する専門店が多く建ち並んでいた。しかし、国内市場の成熟とともにPC専門店の閉店が相次ぎ、代わりにサブカルチャーショップの出店が盛んになった。こうして、家電だけではない要素をもつ街へと変貌している。アニメの漫画本やフィギュア、トレーディングカードなどを求めるマニアのほか、免税店が軒を連ねていることから、外国人観光客が買い物を楽しんでいる。

でんでんタウンで生き残っているPC専門店や家電量販店は、どん底を味わいながらも顧客をつかんで離さないというしぶとさをもっている。でんでんタウンの一角にある通称「オタロード」と呼ばれる地域には、アニメ系のショップが軒を連ねているほかに、組み立てPC用パーツ専門店もあり、平日の夕方には学生で賑やかになる。休日には、年齢を問わず幅広い層が来訪。デジタルとサブカルチャーの融合を実現した街になっている。

そのでんでんタウンのなかで、PCや関連製品に関して、圧倒的な品揃えで群を抜いて数多くの来店者を確保しているのが大型PC専門店のJ&Pテクノランドだ。1981年のオープンで、30年以上の長い歴史をもち、親子三代にわたって常連になっているお客様も少なくない。「その常連のお客様がクチコミで店を宣伝したり、知人などを紹介してくださったりする」。川井彰店長は、常連が新規客を呼んでくれることで、顧客のすそ野が広がっていることを強調する。「あくまでもPCをテーマとする製品を販売することにこだわっている」。PCの販売が厳しいといわれているなか、果たしてJ&Pテクノランドは、どんな戦略で業績を伸ばそうとしているのか。

●PC/PC関連製品の需要は必ずある 組み合わせ提案で客単価アップ

J&Pテクノランドの売り場は、1階から5階の構成で面積は約3300m2。PC専門店のなかでは日本屈指の大型店舗だ。「家電量販店でも3000m2級の売り場でPCやPC関連製品を販売している店舗は少ない」と川井店長は捉えている。この売り場面積を生かし、他店との差異化につながる取り組みを進めることが、J&Pテクノランドの強みになっている。

PCの販売で、川井店長が常に念頭に置いているのが、「PCの需要は必ずある」ということだ。国内PC市場が成熟したといわれて久しい。しかし、裏を返せばPCが普及しているということでもある。「PCが古くなったからリプレースしようというお客様は決してゼロにはならない」。そのため、どんなニーズにも応えられるよう、PCコーナーでは国内メーカーや海外メーカーを問わず多くの機種を用意している。中古PCの品揃えも豊富だ。さらには、「メーカー製品で求めるモデルがない場合は、パーツを選んでいただいて当店が一からPCを組み立てるなど、カスタマイズモデルを提供することもある」という。

他店に比べて群を抜く品揃えがPCソフトだ。多くの店舗がソフトコーナーを縮小したり、ソフトコーナーをなくしたりするなかにあって、500m2以上の広さがある1フロアを最大限に使って「できるだけ多くのソフトを置いている」という。PCのリプレースを目的に来店した顧客に対して、接客でPCの用途を聞き出してソフトの購入につなげるためだ。例えば、デジタルカメラで撮影した画像を保存し、印刷して知人に配っているということをお客様から聞き出したら、画像編集ソフトを提案している。「スマートフォンを最大限に生かすためにアプリが必要であることと同様、PCソフトを使えば、PCの便利さを改めて理解してもらえる。そのことをお客様に訴えている」そうだ。

セット販売を促す商材は、PCソフトだけではない。NASと組み合わせて使ったほうが、さまざまな機器から静止画や動画を大量に保存できるなどを提案する。PC上級者が実現していることを、「わかりやすく説明することで、誰でも利便性の高い環境が家庭で構築できる」と、川井店長はアピールする。

PCのスキルに長けたスタッフが多いからこそ、他店よりも進んだ提案が行えるわけだが、加えて「でんでんタウンを訪れる外国人観光客にも対応できるスタッフを揃えている」と、川井店長は自信をみせる。とくに人数が増えている中国人観光客に応対できるスタッフを数多く配置している。このほか、一般的な書店よりもPC関連の本を豊富に取りそろえている。このような取り組みで、PC上級者から初級者、国内外を問わず多くの人を引き寄せているのだ。

●店長が語る人気の理由――川井彰 店長

入社して初めての配属先がJ&P(現J&Pテクノランド)、その後は郊外店などを回り、商品部の業務に携わったこともある。J&Pテクノランドの店長に最初に就任してから月日がたつが、その後も、他の店舗や本社での業務を経験。3年ほど前に店長として再び戻ってきた。

入社してから25年ほどが経過して、「日本橋は大きく様変わりした」という意識が強い。PC専門店が激減したというのが主な理由だが、「だからこそ、当店のような存在が重要になってくる」。PC専門店でさえもスマートフォンの販売に力を注ぐ店が現れているが、徹底的にPCにこだわった結果、そのことが他店との差異化につながっている。

※本記事は、ITビジネス情報紙「週刊BCN」2015年3月2日付 vol.1569より転載したものです。内容は取材時の情報に基づいており、最新の情報とは異なる可能性があります。 >> 週刊BCNとは

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