乳幼児期を過ぎても、まだ間に合う!

少年期・思春期の段階では、子どもが母親の状況を理解し始めるので、まだ両親の努力によって、子どもに“愛される自信”を与えることができます。

遅まきながら子どもに“ママは忙しい”ことを理解してもらった上で、一緒にいるときだけでも、大げさなくらい子どもに愛情をかけ、子どもと一緒にいるときは、どんなときも子ども目線で行動しましょう。
接する時間が短いので、子供は多少寂しさを抱えますが、がんばっているお母さんの姿を見て、母親の愛情を理解し、“愛される自信”を実感することができます。

心が青年期(3の段階)に入るまで、子どもが親に見せる表向きの顔に甘えて、子どもの真の心(孤独感)に気付かないままでいると、子供は親に愛情を求めるのを諦めてしまいます。そして孤独に慣れることで、無理やり心の平静を保つのです。

そんな愛される自信を無くした子どもが、反抗期を迎えて、問題行動を起こし始めてから、両親が慌てて子どもに近寄って親らしくしたとしても、子供の心は両親の愛情を素直に受け入れられずに戸惑います。“愛されている自信”が無いので、信じて裏切られる恐れから、ますます反抗します。
行動とは裏腹に「愛している証拠を見せて!」と心は泣き叫んでいるのに、親の反応を見て “自分が両親に愛されない現実”というものを自己完結させてしまうのです。
心に大きな傷を残し、ますます“愛され力”が低くなります。

 

自分が両親に愛されない現実を自己完結させてしまい、心に大きな傷を残します。そして、ますます「愛され力」が低くなります。

しかし、多くの場合“とき”とともに心が成長し、自分の判断で問題行動に終わりを告げます。親の愛情を諦めても、周囲の愛情を素直に受け入れられるようになると、経験則がプラス方向に上書きされ始め、「愛され力」も高まるのです。

ここまで来るのに、必要な“とき”の長さは個人差があります。

乳幼児期をどう育てるかによって、子どもの「愛され力」の高さは決まってしまいます。
もちろん小学校に行って、物事の判断が多少できるようになってからでも、まだ間に合いますが、“幼児期に感じた孤独感が心の傷となって一生残ることもある”、ということをママは心に留めておきましょう。

心理カウンセラー・インテリアコーディネーター・社労士・旧司法試験合格といった多彩な資格を持ち、これらの資格と経験を活かして社労士事務所を経営していましたが、夫の転勤を機に事務所を廃業しました。
現在は、資格を活かしたライターのお仕事を細々とさせて頂き、心理学系・医療系を中心としたコラムを書き始めて5年目を迎えています。