モリチカコ ブログ「ねこをさかなに一言!

白玉ちゃん(三毛♀)、メイちゃん(白黒♀)、コトラくん(キジトラ♂)という三匹の猫ちゃんの飼い主さん。今回が初めての展示とのこと。家猫の日常を、飼い主の視点から見た写真が展示されている。

家の中で撮影するので同じような写真になってしまい選ぶのが大変だったが、バランスなど全体を見て作品を選んだそう。 それぞれの性格、関係性などを聞いて写真を見ると、発見や楽しさも倍増する。

猫を撮る時のポイントも聞いてみた。

・猫が可愛くても、背景が雑然としているとダメなので背景にも気を遣う。
・目にピントを合わせると表情が良く分かる。外で出会ったネコを撮影するときは、音や身振りでこっちを向いてもらうようにする。相手も自分を意識してくれているような、視線を感じる写真にしたい。

 

 

画像提供:ねこログ展

中川こうじ ブログ「のらねこ。

中東やアフリカなどの紛争地で10年以上撮影を行っていた、戦場カメラマンでもある中川氏。猫をテーマにした写真展は5、6年ぶりとのこと。

可愛らしい猫ではなく、自然の中でたくましく生きる野良猫たちを撮影している。彼らは風景の一部ではない。確かにそこにいて、どうにか必死に生きようとしている。地面すれすれ、ネコの視点で撮られた写真。まっすぐこちらを見てくる瞳は何かを訴えているようだ。

 

写真と共に、心に刺さる詩も展示されている。

中川さん曰く、「自分は猫の写真を“撮っている”とは思わない。“撮らせてもらっている”という気持ち。写真を撮ることよりは、ネコたちに逢えるのがうれしい。今日も元気でいるな、というのが分かるのが一番」とのこと。
(ちなみに、ご自身も11匹の猫を飼っているが、自宅の猫たちは写真を撮らせてくれないのだとか…)

 

野良ネコを撮影するのは、難民キャンプの子供を撮影することに似ていると言う。どちらも、いきなりカメラを向けると逃げてしまうのだ。確かに突然写真を撮られたら誰だっていい気はしない。最初はカメラを見せずに徐々にコミュニケーションをとって、関係性を築くことが大切なのだ。

 

写真にはタイトルも、説明もつけない。見る人によって同じ写真でも印象が変わる。もしかすると、そこに自分を投影するのかもしれない。
画像提供:ねこログ展

星野俊光 ブログ「Cats on the shore ~海辺に生きる猫たちの記憶~

写真家の星野さんの元には『自分の撮った作品を見て欲しい』、と写真が持ち込まれる。その中でも特に多いのが猫を撮影した写真だった。正直“またか”という気持ちがあったそう。しかし、とても寂しそうな表情をした猫が写った写真があった。それがとても印象に残り、自分でも猫を撮影するようになったのだという。

猫に対して気高い、群れない、媚びない、というイメージがあるという星野さんは『猫が猫らしく行動している』場面を作品に収めている。真っ暗な中、海辺を横切る猫たち、ものすごいスピードで走る猫。ネコは夜が似合う。

星野さんに猫を撮影する際のポイントを聞いたところ「現場百回」という答えが返ってきた。何回も通って、何の利益もないが危害も加えない、ということを覚えてもらうのだ。10回ほど通うと逃げなくなるらしい。また、エサは持って行かないという。ご飯が無くても風景の一部になってしまえば撮影は出来る。

そして観察を続けると、やってくる時間、ご飯を食べる場所、トイレの場所など、ネコの行動も分かってくる。彼らは意外に時間に正確なのだそう。

 

親子かと思ったが血が繋がっていないらしい

孤独を好むイメージがある猫だが、意外にも情に厚い面もある。現に、親子ではないものの、一緒に暮らしている猫たちとも出会ったそうだ。一匹でいるより、数匹で集まって暮らしている猫の方が病気になる確率が低いらしい。寒い夜は集まって眠り、お互いの身体で暖をとるのだとか。猫たちの関係性を考えながら作品を見てみても面白い。