米アップルは、医療や健康に関する研究用のソフトウェアフレームワーク「ResearchKit」を、4月にオープンソースでリリースする。

医師や科学者が、iPhoneを使って患者のデータを頻繁に、かつ正確に収集できるようにする、オープンソースのソフトウェアフレームワーク。すでに、世界の複数の研究機関が、「ResearchKit」を使用してぜんそく、乳がん、心臓血管疾患、糖尿病、パーキンソン病の研究用アプリを開発している。

研究への参加と、自身のデータの提供方法はユーザー自身が選択することができ、ユーザーが許可すればサードパーティのデバイスやアプリで測定した体重、血圧、血糖値、ぜんそく用吸入具の使用などのデータを、ヘルスケアアプリから収集できる。

患者のiPhone上の加速度センサ、マイク、ジャイロスコープ、GPSセンサにアクセスして、患者の歩行、運動機能障害、健康状態、言語能力、記憶力を把握する機能も備える。

研究機関の付近に住んでいる人だけでなく、さまざまな人口構成の患者にアクセスすることができるので、大規模な研究への参加者を募りやすく、研究参加者はアプリから直接タスクの実行や研究結果の提出ができるので、研究者は書類の処理から解放され、データ分析により多くの時間をかけられる。

このほか、ユーザーが参加する研究内容や、研究内容ごとの提供したいデータを選ぶなど、インタラクティブなインフォームドコンセントプロセスの推進も実現している。