<地域No.1店舗の売れる秘訣・ヨドバシカメラ マルチメディア梅田>全国No.1店舗の呼び声 大阪駅前の活性化に寄与

2015.3.23 10:40配信

2001年11月22日のオープン以来、順調に来店者を集めているヨドバシカメラ マルチメディア梅田。顧客数や売り上げなど、家電量販店のなかで全国一との呼び声が高い。大阪にポイント還元を浸透させたことでも業界では有名な店舗だ。出店から10年以上が経過して大阪の地に根づいたマルチメディア梅田は、再開発が進むJR大阪駅前の活性化に、今も大いに寄与している。

ヨドバシカメラ マルチメディア梅田

店舗データ

住所 大阪府大阪市北区大深町1-1

オープン日 2001年11月22日

売り場面積 約5万m2(ヨドバシ梅田の商業施設面積)

従業員数 約600人

●再開発が進む大阪駅前に根づく 群を抜く圧倒的な存在感

JR大阪駅北側の通称「うめきた」といわれる地域。現在、この地域では再開発が進んでいる。直近では、2013年4月に巨大複合施設のグランフロント大阪がオープン。商業施設をはじめ、オフィス、ホテル、住宅などが入る4棟の高層ビルで構成され、百貨店以外の駅周辺の商業施設として日本最大級の広さを誇っている。このグランフロント大阪によって、大阪市民をはじめ、国内外からの観光客が増加している。

もともと、百貨店によるリニューアルなど駅前の進化は、以前から進んでいた。ジェイアール西日本伊勢丹は、再開発事業として大阪ステーションシティを2011年5月に開業。北側にある複合ビルのノースゲートビルディングにJR大阪三越伊勢丹を出店した。現在は改装工事中で、2015年春にリニューアルオープンする予定だ。

大阪ターミナルビルは、アクティ大阪の愛称で知られていたビルの南側に地上15階建てのビルを増築、サウスゲートビルディングを2011年3月に開業。阪急百貨店うめだ本店も、さまざまな再開発計画や施設の老朽化が著しいことなどを受けて改装工事を行い、2012年11月21日にグランドオープンした。

2010年以降、百貨店を中心に次々とリニューアルを遂げ、グランフロント大阪によって駅前が活性化したわけだが、街の活性化で先駆者といえるのはヨドバシカメラだ。2001年11月、複合商業施設として売り場面積5万m2級のヨドバシ梅田をオープン。その中に家電量販店のマルチメディア梅田を構えた。執行役員の櫛部克彦店長は、「平日と休日を問わず、さまざまな層のお客様がいらっしゃる傾向は、従来と変わらない」と、順調に顧客を確保していることをアピールする。

●チームワークで顧客満足度を高める 将来的には増床の計画も

ヨドバシ梅田内で地下2階から地上4階までを占めるマルチメディア梅田は、売り場面積2万m2規模と全国の家電量販店のなかでも屈指の大型店舗。各フロアとも通路を広く確保しながら、デジタル機器や白物家電に関して「マルチメディア梅田にないものはない」と来店者から評価を受けるほどの品揃えだ。1フロアだけでも売り場面積が3000m2以上と中型店舗並み。連日、多くの来店者で賑わっていることから、なかには購入したい商品のコーナーにたどり着けずに迷ってしまう人が出ることも心配される。そのため、「POPには気を配っている」(櫛部店長)とのことだ。どこに何が置いてあるかがわかるよう、商品の場所を矢印で指し示す看板が天井に吊るしてある。これによって、広い店内でも効率的に来店客が行きたいコーナーまでたどりつけるようにしている。

スタッフにはアイテムごとに担当分野があって、コーナーや関連アイテムなどでチーム制を敷いている。「チームワークで接客していることが、お客様の満足度を高めている」と、櫛部店長は自信をみせる。例えば、デジタルカメラを購入したいお客様に対して、まずは本体担当のスタッフが機能面や用途などを説明する。関連商品が話題になれば、その担当のスタッフも顧客の元に駆けつけて接客する。一人の顧客に対して、2~3人体制で接客するケースもある。顧客にとっては、商品について、さまざまな角度から何でもスタッフに聞けるというメリットがある。店側も、「特定の商品に精通したスタッフが応対するため、お客様にストレスを感じさせない効率的な接客を行うことができる」(櫛部店長)。顧客一人あたりの購入単価を上げることにもつながっているようだ。もちろん、さまざまな商品に長けたスタッフも配置していて、臨機応変な接客スタイルを採っている。

ヨドバシカメラにとって初の取り組みでマルチメディア梅田が行ったのは、ネットで注文した商品を店舗で受け取る際に営業時間外でも対応するサービスだ。24時間受け取ることが可能。櫛部店長は、「忙しい会社員の方から『出勤前や夜遅くの帰宅途中でも受け取れて便利』との声をいただいている」と、高い評価を受けていることをアピールする。

マルチメディア梅田は、家電量販業界にとって初の試みにも挑戦した。現金値引きが根づいている大阪で、ポイント還元を行ったのだ。いまではあたりまえのように顧客がポイントカードを利用している。「地道に取り組んできたからこそ根づいたのではないか」と、櫛部店長は捉えている。近い将来、ヨドバシカメラは現時点で平面駐車場になっている敷地にビルを建て、マルチメディア梅田の増床を計画している。

●店長が語る人気の理由――櫛部克彦 店長

新宿や上野など東京をはじめ、いくつかの地域を経験、本部で商品の仕入れにも携わった。3年ほど前にマルチメディア梅田の店長に就任。「JR大阪駅前の変貌を目の当たりにしてきた」と振り返る。だからこそ、「新しいお客様が『また来店したい』と思わせることに取り組む」。例を挙げれば、海外観光客への対応。春節の時期には訪日中国人向けコーナーを設置し、炊飯器など中国人の購入が多い商品を1か所に集めた。

人材に関しては、「何でもできるスタッフは存在しない。チームワークをもって一人ひとりが持ち味を発揮すれば、お客様に満足していただける」。この接客が全国一の店舗といわれる所以だ。

※本記事は、ITビジネス情報紙「週刊BCN」2015年3月16日付 vol.1571より転載したものです。内容は取材時の情報に基づいており、最新の情報とは異なる可能性があります。 >> 週刊BCNとは

いま人気の動画

     

人気記事ランキング