『ヒューゴの不思議な発明』来日会見に登壇したマーティン・スコセッシ監督とゲストの小雪

米アカデミー賞で最多11部門にノミネートされているマーティン・スコセッシ監督の最新作『ヒューゴの不思議な発明』が3月1日(木)から日本公開されるのを記念してスコセッシ監督が5年ぶりに来日し、16日に都内で行われた会見に登壇した。

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本作は、1930年代のパリを舞台に、父を失い、時計台に隠れ住んでいる少年ヒューゴが、父が遺した機械人形に隠された秘密と、自らの人生を大きく変えてしまう“秘密のメッセージ”をめぐって壮大な冒険を繰り広げる様を描いた作品。

作品賞、脚本賞など主要部門を含む11部門でオスカー候補になっている本作。スコセッシ監督は「とても興奮している。この映画は私にとって特別な作品。これまでの映画とは異なり、とてもパーソナルな作品です。私には12歳の娘がいるのですが、年を重ねてから幼い娘をもうけたことで、自分の中の“ピュアな創造力”がよみがえった気がします」と述べ、「原作本を読んだ時に妻から『一度は娘のために作品をつくってみたら?』と言われたんです」と笑顔を見せた。

また本作は、スコセッシ監督が初めて3Dに挑んだ作品だが「テスト撮影を続ける中で、俳優を画面の前に置くと、登場人物がまるで“そこにいる”ような効果が得られることを発見しました。そもそも、3Dというのは自然なもの。色があり、音があり、奥行きがある。(オスカーを受賞している名撮影監督の)ロバート・リチャードソンは雪や空気中のホコリを効果的に取り入れてくれました。子どもの頃に想像した“スノードームの中に住んでいるような世界”です」とPRした。

会見には女優の小雪も登壇し、スコセッシ監督に花束を贈呈。小雪は「ストーリー、美術、音楽、衣装、キャラクターのすべてが完璧で、3Dも単に“飛び出す”のではなく、キャラクターに奥行きをもたせるために使われていた。現実の世界を忘れて、魔法の世界に陶酔できると思います」と感想を述べた。

『ヒューゴの不思議な発明』
3月1日(木)TOHOシネマズ 有楽座ほか全国ロードショー
※3D/2D同時公開