楽天、図書館向け電子書籍配信事業の米「OverDrive」社を完全子会社化

2015.3.24 12:21配信
米国などで図書館向け電子書籍配信サービスを提供する米OverDriveを4月に完全子会社化

楽天は、3月19日、図書館や教育機関などを対象にしたB2B2C型の電子書籍配信サービスを提供する米OverDrive Holdingsの発行済み全株式を約4.1億米ドルで取得し、完全子会社化すると発表した。買収完了は2015年4月の予定。

OverDrive Holdingsの事業会社OverDriveは、米国などで図書館向け電子書籍配信サービス「OverDrive」を提供。図書館や教育機関などを対象にしたB2B2C型の電子書籍配信サービスで世界最大の普及率を誇る。利用者が必要な時に利用してもらうビジネス形態「シェアリング・エコノミー」のパイオニアだ。

米国、カナダ、英国などを含む約50か国で、約5000の出版社が提供する250万以上のタイトルを取り扱い、3万を超える施設にサービスを提供。ユーザーは、図書館や教育機関の貸出IDを使って、PCやモバイル端末からアプリ経由で「OverDrive」にアクセスし、電子書籍などのデジタルコンテンツを借りることができる。貸出期間終了後は利用できなくなる仕組みで、返却する必要がない。また、希望するタイトルが貸出中の場合は、貸出予約をするか、電子書籍を購入するかを選ぶこともできる。

楽天は、OverDriveがグループ入りすることで、電子書籍ユーザーの基盤を拡大。OverDriveと、エンドユーザー向けに電子書籍サービスを提供する子会社でカナダのRakuten Koboが、互いのネットワークを活用することで、OverDriveは海外展開を加速、Koboは電子書籍の販売や電子書籍リーダーのさらなる活用など、シナジーに期待する。さらに、デジタルコンテンツ事業の成長に加え、シェアリング・エコノミー領域での新たな市場の創出につなげる。

OverDriveは、図書館や教育機関などからの利用料を主な収入源とするなど収益性の高いサービスを展開し、2014年度はEBITDA(国によって異なる会計基準や法人税などの影響をできるだけ排除して算出した利益)が2500万米ドルだった。OverDriveが加わることで、2015年の楽天グループの電子書籍事業は、EBITDAベースで黒字に近づく見込み。

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