しかし会社に近いからといって、会社と自宅の往復時間だけで住む街を選ぶことも失敗の元になります。
 

  

本当に気を付けたいのは、時間(+手間)なのです。都市の鉄道は直通でも無い限り、必ず乗り換えが発生するのが複雑なところ。例えば乗り換えが階段50段の上り下りだったとしても、通勤・帰宅の往復で100段となり、5年では単純に計算して182500段を上り下りすることになり、その分、蓄積の疲労と通勤・帰宅のタイムロスとなることをじっくり考えなければいけません。

もちろん街の吟味も重要です。決して「人気の街だから」「なんとなく若者向けの街だから」「学生時代の友達が多く住んでいるから」などの理由だけで、住む街を安直に選んではいけません。

街の雰囲気も大切です。

大切な息子・娘を送り出す親御さんの立場からすれば、しっかりとした社会人になっているかということを考えるのは当然です。そして肝心なのは、危ない香りのする街に住んでいないかということ。街の中にかならずある治安の悪い場所に住むことはおすすめできません。

「妙にこの地域の物件は安いな」と思う地域は、治安がイマイチなど、なにか理由があるものです。毎日外を歩く街の治安はお金では買えないもの。ここは本人も親御さんを安心するために、しっかりとした治安の確保されている街に住みたいところですね。

ちなみに、近くに警察・消防施設か、24時間やっているコンビニ等があれば、万が一の時にも、助けを呼べて安心です。

部屋の内部はどうでしょうか。急に来訪客が訪問してきたときにも温かく迎えられるつくりになっているでしょうか。社会人たる者、時には先輩や後輩も訪れることがあるでしょうし、親御さんもしっかりした造りの部屋を見せて、「良い部屋に住んでいるし、街もきれいで安心だ」と思わせれば合格です。

いかがでしたでしょうか。お部屋選び一つでも、独り立ちの第一歩、本人も納得して親御さんも安心の物件が見つかればよいですね!
 

人事コンサルタント。大学を卒業後、医療系人材派遣会社(人事)・広告代理店(人事)勤務を経て、密着型人事コンサルティング団体「人事総合研究所」を設立。代表兼主任研究員として、労務相談受付・課題解決に取り組む。得意分野は採用・法務・労務・人事全般の問題解決等、多岐にわたる。