『僕達急行 A列車で行こう』のプレミア先行上映会の模様

昨年12月、61歳の若さで急逝した森田芳光監督の遺作『僕達急行 A列車で行こう』のプレミア先行上映会が19日に都内で開催され、本作で初共演を果たした松山ケンイチと瑛太、ヒロイン役の貫地谷しほり、共演するピエール瀧が舞台挨拶を行った。写真撮影時には、電車型の巨大パネルも登場し、松ケン&瑛太が“車窓”から挨拶するユニークな演出も施された。

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本作は、松山と瑛太が“鉄ちゃん”こと鉄道オタクに扮し、熱っぽく趣味を共有することで、自分たちと周りを幸せにしていくハートウォーミングな青春コメディ。森田監督が10数年の構想を経て、シナリオを執筆。劇中には20路線80型式の車種が登場し、生前「これほど多くの電車が登場するのは、日本映画史上初だと思う」と豪語したほどだ。

撮影は一昨年に行われ、松山は「やっと観ていただけて、うれしい」。そして「森田監督の遺作になったが『人は趣味を通して誰かとつながり、人生を豊かにできる』という大事なメッセージが込められている」と作品を真摯にアピールした。瑛太も「きっと今頃、喜んでいるんだと思います」と本作の“出発進行”を前に、一足先に天国に旅立った森田監督をしのんだ。

人気・実力を兼ね備えたふたりの初共演に、本人たちは「瑛太さんから柔らかな空気感が出ていて、助けてもらった」(松山)、「一緒にいると優しい気持ちになれる」(瑛太)と互いをほめ合い、役柄同様の意気投合ぶり。若干“ダサめ”の衣装も注目で「衣装を着ると、自然と役に入れた」(松山)、「着た瞬間に純粋な気持ちで映画の世界観に入れた」(瑛太)と振り返った。

貫地谷は「森田監督のおかげで、すごくほわっとした現場だった。私たちもほわっとした感じで演じることができて、楽しかったです」とニッコリ。鉄道ファンの会社社長を演じた瀧も「なるほどこれが森田演出かと、やってる僕らも度肝を抜かれることが多くて、非常に楽しかったですね」と映画そのままの楽しい撮影現場を、懐かしそうに語っていた。

『僕達急行 A列車で行こう』
3月24日(土)、全国ロードショー