大編成のオーケストラを従え初音ミクがソリストとして歌う「イーハトーヴ交響曲」

日本のシンセサイザー奏者の第一人者で作曲家の冨田勲氏が作曲し「ソリスト」として初音ミクを起用した「イーハトーヴ交響曲」が5月20日、中国・北京の北京世紀劇院で上演される。4月1日、冨田勲オフィシャルFacebookで明らかにされた。

初音ミクは現在、中国でも大きな人気を呼んでいるヴァーチャル・シンガーということもあり、中国政府からの要請を受け、芸術祭「相約北京芸術」のプログラムとして上演されることになった。指揮は河合尚市氏、オーケストラは北京のEOS交響文献楽団。ソリストとして初音ミク、合唱は、宮沢賢治の故郷、岩手のメンバーが中心の日本の合唱団「イーハトーヴシンガーズ」が務める。コンサートの翌日には富田勲氏と、宇宙と神話の世界を描くアーティストKAGAYA氏とのトークショーも予定されている。

「イーハトーヴ交響曲」は、2012年11月、東京オペラシティで初演。生のオーケストラと初音ミクの歌声・映像がコラボする世界は、新しいクラシックのジャンルを切り拓く意欲作として大いに注目を集めた。

初音ミクは、ヤマハが開発した歌声合成ソフト「VOCALOID」を使い、クリプトン・フューチャー・メディアが2007年に発売した、声の歌声を合成することのできるソフトウェア音源。これが大いにヒットし、BCNが主催し販売本数ナンバーワンベンダーを表彰するBCN AWARDの「サウンド関連ソフト」部門で、クリプトン・フューチャー・メディアは2008年から2015年まで8年連続で最優秀賞を獲得している。